侍 初の極端守備シフト練習 村上が遊撃位置「違和感なくできました」

[ 2023年3月21日 04:55 ]

WBC準決勝   日本―メキシコ ( マイアミ )

遊撃の位置に村上、二塁ベース後方に源田と中野(撮影・光山 貴大)
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 大一番への秘策だ。前日練習の最初に組まれたシートノック。通常の守備位置で行われた後、三塁手の村上が遊撃の定位置付近、遊撃手、二塁手、一塁手の3人が一、二塁に位置した。宮崎強化合宿を含め、初めて取り組んだ極端なシフト練習だった。

 メキシコ打線はメジャーリーガーがそろいデータも豊富。城石内野守備・走塁兼作戦コーチは「メジャーでやっている時に相手がどういうシフトをしているとか、その辺も参考にさせてもらって決めたい」と説明した。特にメジャー通算79本塁打の4番・テレスは、中堅から右翼方向への打球が78・2%と引っ張りの傾向が強い左打者。2番・バードゥーゴ、8番・トーマスも中堅から右方向が7割超で「今までの(対戦した)5試合は、そこまで顕著に傾向の出る選手はいなかった。そういう選手がいるので、そこはしっかり状況に応じて。実際のグラウンドで確認できたのはよかった」と同コーチは収穫を口にした。

 イタリア戦では大谷の中堅に抜けそうな打球が、二塁後方にいた遊撃手に阻まれた。村上は「ヤクルトでもシフトを敷いてやったりしているので、違和感なくできました」と自信。今季からMLBでは禁じられる極端なシフトで、メジャー軍団を封じる。(阪井 日向)

 ≪夢舞台に「凄く感動した」≫村上はフリー打撃では21スイングで柵越え1本も、鋭い打球を連発。準々決勝のイタリア戦では打順を4番から5番に下げたが、二塁打2本と復調気配だ。相手先発のサンドバルについては大谷からも情報収集し「真っすぐとスライダー、チェンジアップが凄く切れがある」と話した。将来的なメジャー挑戦を表明している23歳は「夢見た場所でもありましたし、凄く感動した。優勝して終われるように頑張る」と力を込めた。

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2023年3月21日のニュース