二松学舎大付の応援同好会・小林侑加さん 団長こだわりの学ランで“夏”も声援を

[ 2023年3月21日 05:20 ]

第95回選抜高校野球大会第3日・2回戦   二松学舎大付0-5広陵 ( 2023年3月20日    甲子園 )

二松学舎応援同好会に代々伝わる長ラン「質実剛健」の刺しゅうをみせる小林団長
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 【素顔で君にアイラブユー】学ランを着た女子高生が、アルプス席で声をからした。4年ぶりに声出し応援が復活した今大会。二松学舎大付の応援同好会を率いる小林侑加さん(3年)は団長用に代々伝わる長ラン姿で充実感に浸った。

 試合は広陵に完敗も小林さんは「全員の名前を呼びながら応援できて良かった」と語る。主将の押切康太郎(3年)はクラスメートで「盛り上げてくれる存在。野球をしている姿がカッコいい」。スタンドからの後押しに押切も「感謝しています」と頭を下げた。

 4季連続で甲子園に出場。ただコロナ下で過去3度の応援活動はブラスバンド部による選手ごとのテーマ曲に同好会はメガホンを叩くだけだった。心のどこかで「今回も…」と覚悟していたが15日に日本高野連が声出しなど従来の方式を容認すると発表。そこからブラスバンド部、チアリーダー部と合同で練習を繰り返した。従来の方式で応援した経験がないだけに、他校の応援動画を参考にオリジナルのスタイルをつくり上げ、19日夜に甲子園に向け出発。スタンドで全てを出し切った。

 これで終わりではない。野球部と同様、応援同好会にも“夏”がある。現在、2年生は0人で会員は3年生の4人だけで全て女子だ。中学時代に第100回全国高校野球選手権をテレビで観戦し、スタンドの硬派な応援に魅せられた小林さんは「可愛いチアの洋服とか、楽器を弾きたいと思うだろうけど、私は学ランを着て応援する姿がカッコいいと思います」と力を込める。

 4人の女子高生が歴史をつないでいる応援同好会。小林さんは「新入生が入ってくれたらうれしい」と願う。(伊藤 幸男)

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2023年3月21日のニュース