【スポニチ潜入 大阪発(15)】武庫荘総合・斉藤 「千賀ロード」歩める逸材 公立の最速146キロ右腕

[ 2021年6月22日 09:00 ]

武庫荘総合・斉藤汰直投手
Photo By スポニチ

 スポーツニッポン新聞社では、今年も企画「スポニチ潜入」でアマチュア野球の有力選手(高校、大学、社会人)を記事と動画で紹介します。大阪本社では「スポニチ潜入 大阪発」と題し、エリア内の有力選手を紙面、公式サイト「スポニチアネックス」、YouTube公式「スポニチチャンネル」において取り上げます。第15回は兵庫の公立校に雌伏する最速146キロ右腕、武庫荘総合・斉藤汰直投手(17)です。

 兵庫県尼崎市内にある総合学科と福祉探求科が設置された公立校に、プロ注目右腕が雌伏している。「公立のちょっといい投手」ではない。1メートル82、86キロの恵まれた体格から、最速146キロの直球を投じる斉藤だ。

 「将来的にはプロ野球選手になって、活躍することが夢です」

 ラグビー部、サッカー部などと共用するグラウンドにNPBスカウトが姿を見せることも、今や珍しい光景ではなくなった。恵まれた体格、バランスのいいフォーム、球威抜群の直球、切れ味鋭いスライダー…。これだけの条件が揃えば、スカウトが足しげく通うのも、うなずける。

 2年秋、3年春と2季連続で阪神地区大会を勝ち上がり、県大会へ駒を進める原動力となった。今年の春先には調子を落としたが、本調子ではない中で臨んだ春季県大会2回戦・社戦では6回2/3を投げ2失点、8奪三振。県内屈指の強豪相手に実力の片りんを見せ、スケールの大きさを誇示した。夏の大会のダークホースとして、他校から警戒を受ける。

 高校進学時には複数の強豪私学からも声がかかったが、「自分に自信が持てない部分もあって」武庫荘総合を選んだ。高校入学時は今よりも一回り小さい1メートル78、78キロ。直球の最速も130キロ前後だった。そこから食事とウエートトレーニングで体重を8キロ増やし、身長も4センチ伸びてスケールアップ。最速は16キロ上がった。それでもまだ未完というから末恐ろしい。95年に公立の尼崎北を率いて甲子園出場を果たした植田茂樹監督が「体幹を強化していけば、もっと伸びます。まだ伸びしろがあります」と話せば、某球団スカウトも「体がありフォームもまとまっている。どこまで伸びるか楽しみ。雰囲気もある」と将来性に太鼓判を押す。

 プロの「イズム」も吸収中だ。元阪神、阪急の投手で、今は武庫荘総合でコーチを務める谷村智啓氏からは練習法や配球について指導を受ける。「試合中のいろいろな場面での心の持ち方なども教わっています」。投手として心身両面で成長中の右腕。好きなプロ野球選手として名前を挙げるのはソフトバンク・千賀滉大だ。同じ公立校出身で、今や日本球界を代表する投手となった右腕に、自身を重ね合わせる。

 追求する理想の投手像は「勝てる投手」。練習用ユニホームの右胸部分にも「勝」の文字が躍る。武庫荘総合では新年最初の練習で部員全員が一文字ずつ「今年の漢字」を掲げる決まりがあり、斉藤は「勝」を選んだ。文字通りの飛躍を期す。

 「一番の課題はコントールです」と話すダイヤの原石。地に足を付け、自らに磨きを掛けていく。(文=惟任 貴信、動画撮影=井垣 忠夫)

 ◇斉藤 汰直(さいとう・たいち)2003年(平15)12月7日、兵庫県宝塚市出身。小浜小1年で「ポルテ」で野球を始め、「心美東シャークス」、「兵庫川西タイガース」で投手。宝塚中では軟式野球部で阪神選抜選出。武庫荘総合では1年秋から背番号7でベンチ入り。2年秋から背番号1。50メートル走6秒8、遠投100メートル。1メートル82、86キロ。右投げ右打ち。

 ※武庫荘総合・斉藤選手の動画は「スポニチチャンネル」において配信中です。

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