ベイカー茉秋「夢がかないました」憧れ井上監督に金メダルをプレゼント

[ 2016年8月11日 05:37 ]

柔道・男子90キロで優勝したベイカー茉秋

リオデジャネイロ五輪・柔道男子90キロ級

(8月10日 カリオカアリーナ)
 リオデジャネイロ五輪柔道は10日、男子90キロ級が行われ、2015年世界選手権3位のベイカー茉秋(21=東海大)が決勝でバルラム・リパルテリアニ(27=ジョージア)を下し、優勝した。階級変更前の86キロ級を含め、90キロ級では日本初の金メダルとなった。日本柔道男子は今大会これまでの全階級でメダルを逃しておらず、メダル獲得総数は1964年東京五輪から50個目となった。

 「もう、うれしいです。小さい頃からの夢がかないました」と端正な顔をくずして語ったベイカー。2000年のシドニー五輪で日本男子代表の井上監督が金メダルを獲得したのを見て柔道を始め、それから「ずっと、オリンピックチャンピオンになることだけを夢見て取り組んできた」と夢がかなった喜びを語った。

 日本勢男女合わせてただ一人、世界ランキング1位で臨んだ五輪本番。井上監督からは「一番オーラがある」と言われていたという。「結果が出てうれしい。まだ実感ないんですけど、すごくうれしいです」この日は初戦となる2回戦から準決勝まで4戦連続一本勝ち。決勝ではワンチャンスを生かし、2分17秒、大内刈りで有効を取り、このポイントを守り切って堂々の王者となった。

 メダルセレモニー後にも「もう幸せです」と満面の笑み。「オリンピックを機に柔道人気を爆発させたいので、ビシっと決めたかったんですが」と決勝で一本勝ちできなかったことを悔やんだが、井上監督から「よくやってくれた」と声を掛けられ「今までの恩を返すことが出来て良かった」と語った。しかし、「次は東京五輪で連覇したい」ともうすでに視線は4年後に向いていた。

 

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