ベイカー勝因は平常心 長所生かした冷静な試合運びが金もたらした

[ 2016年8月11日 07:30 ]

柔道・男子90キロで優勝したベイカー茉秋

リオデジャネイロ五輪・柔道男子90キロ級

(8月9日 カリオカアリーナ)
 【金野潤の目】21歳で五輪初出場にも関わらず、ベイカーは憎いほど「いつも通り」だった。自分の長所を生かしたうえで、相手の対策をしっかり実行する冷静さが、日本勢としては初のこの階級の金メダルにつながったと思う。

 ベイカーの特徴の1つが、腰を引いたような重心の低い姿勢。これは防御面で非常に優れている。そして、この姿勢ができるのは、攻撃時に一気に踏み込み、押し込めるだけの瞬発力があるからだろう。決勝の勝負を決めた大内刈りは、その良さが凝縮されていた。

 もう1つの特徴は組み手の強さ。外国人選手は日本人選手と組み合うことを嫌うケースが多いが、ベイカーの場合は一度持つと簡単には切られない力がある。これによって連続した攻めを繰り出すことが可能になっている。

 準決勝で対戦した中国選手はこの日絶好調で、シード選手を強烈な背負い落としで下してきていたが、ベイカーは最後まで見事に対処した。これもまた、冷静な試合運びで、精神面も充実していることを感じた。20年東京で連覇も狙える存在に成長してきたと思う。(94、97年全日本選手権者、日大男子監督、文理学部准教授)

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