【林享の目】自由形強化の秘密 長期合宿で世界と戦う意識高めた

[ 2016年8月11日 07:46 ]

リレーで銅メダルを決めた日本チーム(左から)萩野、小堀、江原、(下段)最終泳者・松田
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リオデジャネイロ五輪・競泳

(8月9日)
 今回の800メートルリレーは勝負するオーダーが組めた。他チームと比べて実力が劣る場合、できる限り上位についていこうと、選手を速い順番に並べることがある。でも、今回は第1泳者にチームNo・1の萩野を配置し、持ちタイム2番手で経験もある松田をアンカーに据えた。第2、第3泳者にも実力者をそろえることができた。

 期待通り、まず萩野が前日の200メートル決勝より速いタイムで2位で帰ってきた。続く2人は1分46秒台前半の想定タイムをクリアし、江原は2位に100分の1秒差の3位、小堀も2位でつないだ。勝負強さを買われた松田は他国のエースと競り合い、メダル圏を守り抜いた。

 この銅メダルは日本の自由形全体の底上げを示している。私が現役だった20年近く前、日本の自由形短距離は世界に大きく水をあけられていた。層の厚い自由形で、体格で劣る日本人では勝てないという声もあった。だが、今となっては意識の問題が大きかったと思う。自分たちで勝手に限界を決めていたのではないだろうか。それを打ち破る一つのきっかけとなったのは日本水連による自由形強化合宿の実施だろう。10年前から自由形のトップ選手は所属の枠を超えて定期的に集まっている。練習では高いレベルで競り合い、細かい技術やトレーニングの情報を共有。世界で戦う意識を高めてきた。今回のリレーメンバーも国内で長期合宿を組んでレベルアップに励んだ。日本の自由形チームが一つになって取り組んできた強化策が実ったと思う。

 今大会では400メートルリレーでも48年ぶりに決勝に進んだ。200メートルの選手だけでなく、100メートルの選手も力をつけている。若い選手には明確な目標ができ、さらにレベルが上がっていくだろう。(東海学園大水泳部監督、92年バルセロナ五輪100メートル平泳ぎ4位) 

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