ヤクルト・ドラ2吉田喜 4度目先発で待望プロ1勝 父が店長「すみれスポーツ」グラブで力投

[ 2020年8月8日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト8―2DeNA ( 2020年8月7日    神宮 )

<ヤ・D>ヤクルト先発の吉田喜(撮影・島崎忠彦)
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 ヤクルトのドラフト2位・吉田大喜投手(23)が7日のDeNA戦で今季4度目の先発。自己最長の6回を2失点に抑え、球団の新人では一番乗りとなるプロ初勝利を挙げた。父・英樹さん(51)が店長を務める大阪府茨木市の「すみれスポーツ」のグラブを着けて好投。チームは2連勝で2位に浮上した。

 球団新人では一番乗りとなるプロ初勝利。吉田喜のウイニングボールの行方は、やはり「すみれスポーツ」だった。「なかなか勝てなかったのでうれしい。お父さんの店に飾ってもらえるように、実家に送りたい」。初のお立ち台でナインからウオーターシャワーも浴びた孝行息子は「恩返し」を口にした。

 直近2試合は5回2失点で勝ち投手の権利を持ちながら白星に恵まれず。課題でもある中盤で粘った。5回は先頭の戸柱に中前打を浴びたが、大和を内角への135キロ直球で二塁併殺打に仕留めるなど後続を断った。自己最長となった6回のマウンドでは3安打を浴びて2点を失い「スタミナが課題」と反省も先発の役割は果たし「5回まで思うようにできたので良かった」と手応えもにじませた。

 左手には父・英樹さんが店長を務めオーダーグラブなどを受注販売する「すみれスポーツ」のグラブ。「自分が活躍して宣伝になればいいかな」とはにかむ。地元・大阪では強豪だが全国的にはなじみの少ない大冠出身。中学卒業時には複数の甲子園常連校から誘われたが府立を選択した。父も「目標が甲子園ではなくプロなら、私立で埋もれるより公立で目立った方が良い」と後押ししてくれた。

 高校3年時、学校関係者の勧めもあってプロ志望届を提出した。だが、指名の可能性が低いと自覚。ドラフト当日は茨木市内で篠原涼子主演の映画「アンフェア」を家族で観賞するほどだった。それでも諦めずに日体大で努力を積み重ね、4年後のドラフトで父子の夢をかなえてみせた。

 プロでの登板後、毎回のように父からは「全然あかんな」とLINEで“愛のムチ”が届く。その叱咤(しった)激励に応えた初勝利でもあった。チームは2位に再浮上。先発ローテーション投手として地位を確立するため、父の店の棚に記念球を並べるつもりだ。(黒野 有仁)

 ▼ヤクルト・高津監督(プロ初勝利を挙げた吉田喜について)苦労した新人に結果がついてくるとチーム自体が活性化する。

 ◆吉田 大喜(よしだ・だいき)1997年(平9)7月27日生まれ、大阪府出身の23歳。大冠では甲子園出場なし。日体大では1年秋から公式戦で登板し、4年春には首都大学リーグトップの防御率1.23をマーク。19年の日米大学野球で日本代表入り。19年ドラフト2位でヤクルトに入団。1メートル75、83キロ。右投げ右打ち。

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