会場で感じた「THE SECOND」と「M―1」の違いとは 新規漫才大会の選考会が終了

[ 2023年2月22日 21:24 ]

「THE SECOND」の選考会に臨むスーパーマラドーナ
Photo By スポニチ

 結成16年目以上のプロ漫才師を対象にした新規大会「THE SECOND」の選考会が22日で終了した。東京で3日、大阪で2日実施された“予選”には、133組が参加。32組が新しいステージに進む。芸人として酸いも甘いも知り尽くした中堅、ベテランが目指す「2度目」のチャンス。大阪の選考会を取材して見えた「M―1」との違いとは――。

 ひりつくような緊張感はどこにもない。温かい拍手と、ウエルカムな雰囲気の中で、21日の選考会は幕を開けた。結成15年目まで限定で、今や国民的番組にまで成長した「M―1」とは明らかに異なる空気感。複数の芸人がネタ中に、「何か、普通のライブみたいな感じやな」と感想を口にした。

 「M―1」特有の張り詰めたムードを演出したのが、4分のネタ時間。最大限の笑いを生むために、ボケの数は増え、自然と早口になってしまう。芸人が抱く失敗への恐怖感が、観客に伝染しているといってもいい。「THE SECOND」のネタ時間は6分。つかみにも十分時間を割けるため、普段着の漫才をできる余裕が、不必要なストレスを強いない。ただ、これは選考会までの話だ。

 勝ち抜いた32組を待つのは、タイマン勝負のトーナメント。1対1の対決で白黒をつけるのは、「M―1」にないシステムで、なかなかスリリングだ。芸歴や事務所の大小を超越した「下克上」は、大会を盛り上げるスパイスになり得る。ベスト16、ベスト8と2度のふるい落としを経て、5月に開催される決勝進出者8組が決まる。

 ちなみに大阪の2日間では、「劇場番長」の異名を取る「テンダラー」、昨年が「M―1」ラストイヤーの「金属バット」、「M―1」で決勝進出4度のスーパーマラドーナ、テレビでも活躍する「COW COW」、「シャンプーハット」ら実力者以外にも、独特の世界観を持つネタが得意な一卵性双生児の姉妹コンビ「Dr.ハインリッヒ」、地元広島をネタにした「フロントライン」などが爆笑をさらっていた。厳重な審査を経て、27日にもノックアウトトーナメント進出32組が発表される。

続きを表示

この記事のフォト

2023年2月22日のニュース