神奈月が明かす武藤敬司の素顔 ものまね第一人者…これからも“ムトウLOVE”次のリングでタッグを

[ 2023年2月22日 05:00 ]

武藤敬司について熱く語る神奈月(撮影・西尾 大助)
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 21日に引退試合を行った武藤敬司のものまねで知られるタレントの神奈月(57)がねぎらいの言葉を贈った。ものまね歴は23年に及び、プライベートでも一緒に食事に行く親しい間柄。本紙の取材にその天才ぶりや人柄、リングから下りた素顔を明かした。 (望月 清香)

 東京ドームで引退試合を見届けた。第一線で戦い続けた39年のプロレス人生の終幕。「寂しさよりもすげえなっていう気持ち。武藤敬司という商品価値を落とさないままここまできたのは本当に凄い」とねぎらった。

 2000年からものまねを始め、武藤を研究してきた。「身体能力が高い人なので、現実離れした技を決める。だからみんなが魅了される。常にプロレスの発展のことを考えているし、プロレスが天職だと思う」

 1メートル88の長身ながらコーナー最上段から決めるムーンサルトプレスなど、好きな技を挙げるとキリがない。「レフェリーの背中を踏み台にしたシャイニング・ウィザードとか、他の選手では見られない技を見せてくれた」。08年、中邑真輔の足ではなく、首にかけたドラゴンスクリューにも衝撃を受けた。

 武藤の根底にあるのは、客を満足させたいという「プロレスLOVE」だ。「視線ひとつでお客さんを楽しませる。猪木さんが“キングオブスポーツ”なら、武藤さんは“魅せるプロレス”。猪木さんの流れを継いでいるんですけど、全然違う」と熱く語った。

(95年高田戦が一番/) ベストバウトに挙げたのは、1995年10月9日、東京ドームでの高田延彦戦。「それまで派手な技を使っていた武藤さんが“足4の字固め”という古い昭和の技で勝った。いい意味での裏切りだった」と懐かしんだ。

 リングを下りると、冗談をよく言う明るいキャラクターだという。「忖度(そんたく)しないで思ったことを何でも言う。先輩の長州(力)さんにもタメ口でしゃべる。それでも“武藤さんだからしょうがないか”って思えちゃう」。髪の毛がふさふさで女性人気が高かったデビュー当時のことを「“俺はジャニーズ系だった”と自分でよく言っている」とおちゃめな一面も明かした。

(明るいキャラ魅力/) 根っからのエンターテイナーで、面白ければ何でも歓迎するおおらかな性格だ。「気安く近づくなというタイプだと思っていたら、ものまねをしている自分に武藤さんの方から歩み寄ってくれた。一緒にリングに上がらせてもらえるなんて思わなかった」。06年3月21日に全日本プロレスのファン感謝デー(後楽園ホール)で初めてコラボした時の興奮は忘れられない。

 今後もものまねは続けていく。「武藤さんのかっこよさはプロレスで十分に伝わっているので、これからは“面白い武藤”として僕と一緒に歩んでいきましょう」と“タッグ結成”も呼びかけた。

 ◇神奈月(かんなづき)1965年(昭40)11月3日生まれ、岐阜県出身の57歳。87年にデビュー。95年の日本テレビ「ものまねバトル」で注目を浴びる。主なものまねレパートリーに長州力、長嶋茂雄、原辰徳、井上陽水など。

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