野菜ソムリエ・MBS玉巻アナがお勧めする「伊吹大根」 強い辛み、シャリシャリとした食感ぜひ味わって

[ 2023年1月18日 11:00 ]

伊吹大根のおいしさを知ってほしいと始められたそば屋「久次郎」の前で仲良くパチリ
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 【MBS・玉巻映美のレッツベジ食ブル!】スポニチ読者の皆さま、新年おめでとうございます。今年も私が取材を通して学んだ旬の野菜の魅力を全力でお届けしますので、どうぞよろしくお願い致します。

 1月の厳しい寒さに思い出すのは昨年「よんチャンTV」の取材で訪れた滋賀県米原市の「いぶきファーム」です。琵琶湖の北東にそびえる標高1377メートルの伊吹山の麓で、代表の谷口隆一さんは伝統野菜「伊吹大根」を育てておられます。

 「こちらが畑です」と案内された時は思わず目を見開きました。目の前には真っ白な雪景色が広がっていただけだったからです。太腿の高さまで積もった雪を大きなスコップで取り除きます。ようやく見えてきた葉を引き抜くと、伊吹大根が出てきました。長さは約20センチ。寸胴(ずんどう)型の丸いお尻から短い根が伸びて、その形はまるでねずみのよう。地元では「ねずみ大根」とも呼ばれています。

 その場でかじると、目が覚めるような強い辛みでした。一般的な青首大根の2倍は辛いといわれています。水分が少なく、肉質もしまっているため、シャリシャリとした食感もクセになります。後からほのかな甘みが感じられ、そばや鍋物の薬味に最適です。

 そんな伊吹大根のおいしさを知ってほしいという思いから、「久次郎」というそば屋まで始めた谷口さん。穏やかで優しいまなざしの奥に、伝統の味を絶やすまいという熱い情熱を感じました。厳しい寒さの中で江戸時代から大切に受け継がれてきた伊吹大根の味を、ぜひ一度味わっていただきたいです。

 ◇玉巻 映美(たままき・えいみ)1992年(平4)9月25日生まれ、大阪府出身の30歳。早大卒。2015年にMBS入社。現在の担当番組は「よんチャンTV」水・木曜サブキャスター、「TOROMI RADIO」など。野菜ソムリエ、食育アドバイザーの資格を持っている。

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