寺島実郎氏 24年ぶり円安ドル高水準に「アベノミクスの限界を見ているんですが日銀が頑として」

[ 2022年6月26日 17:03 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 評論家の寺島実郎氏が26日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。21日のニューヨーク外国為替市場の円相場で円がドルに対して大幅下落し、一時1ドル=136円71銭と1998年10月以来、約24年ぶりの円安ドル高水準を付けたことに言及した。

 日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが続いており、日本での輸入品のさらなる値上げにつながる可能性がある。日銀が大規模な金融緩和策を維持する一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は金融引き締めを急速に進める方針を示しており、金融政策の方向性の違いが鮮明になっている。日銀が大規模な金融緩和の維持を決めたことが改めて意識され、円売りドル買いが広がった。21日の米株式相場が上昇し、投資家のリスクを避ける姿勢が和らいだことも、相対的に安全な通貨とされる円を売る動きにつながった。

 寺島氏は「日本売りっていうのが本当に大きな流れになってきちゃっている。日本の政治、経済に対する不信って言ってもいいと思いますけど、日本の国際社会での評価は今24位なんですけれども中国や韓国よりも下。円売りがここに来てまた加速していて、要するにアベノミクスの限界を見ているんですが、日銀が頑としてね、世界がみんな金利を引き上げている中で動けない金縛り状態にあるわけですね。この半月くらい日銀とヘッジファンドの戦いっていう綱引きが進んでまして、間もなく日本は世界の金利引き上げに耐え切れなくなって、日本も動き出すだろうという思惑のもとに売りを見せられているんですよ」とし、「意地になって日銀は守っている形なんだけれども遅かれ早かれ世界の正常化という流れの中で、分かりやすく言うと、日本も金融をじゃぶじゃぶにして景気を浮揚させようというアプローチから脱却しなきゃいけないところに近づいているんだと。マジックマネー、マネーゲームの時代が終わりつつあるということをしっかり見つめきゃいけないだろうと僕は思います」と自身の考えを述べた。

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2022年6月26日のニュース