安倍晋三氏 中国の核脅威に提言「どうやって身を守るのか真剣に考える必要がある」

[ 2022年6月26日 14:44 ]

安倍晋三元首相
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 安倍晋三元首相(67)が、25日深夜配信のABEMA「カンニング竹山の土曜The NIGHT」(土曜深夜0・00)にVTR出演し、日本の核防衛について持論を語った。

 竹山とジャーナリスト青山和弘氏が、安倍氏にインタビューした模様を放送。安倍氏は、核拡散防止条約(NPT)に加盟しているロシアが「“核を使用するかもしれない”と(ウクライナへの)脅かしに使った」とし、「核開発する能力がある国も、日本を含めて“核は持ちません”と宣言しているのに、基本が崩れ始めてきたのではないかという危機に直面している」と、現状に危機感を口にした。

 米露間で核ミサイルの保有数を削減する条約は存在しているが、安倍氏は中国の存在に懸念を示した。「中国はその(条約の)外にいる。日本の隣の中国は増やしてきていて、30年までに1000発近くになっていくという目標を持っていると言われる」。さらに、米露両国が保有していない中距離弾道ミサイルを、中国は2000発近く持っていると指摘し、「日本は中国の隣にある。日本はそういう脅威からどうやって身を守っていくのか、真剣に考えなければいけないと思います」と警鐘を鳴らした。

 安倍氏の訴えをあらためてVTRで確認した竹山は、「僕は話を聞いている時に、安倍さんは明言はしませんでしたけど、“だから核は必要なんだ”というのを言いたいのかなと思ったんですけど。言いませんけどね」と推測も込めてコメントした。

 一方で、青山氏は「NTP体制を率先して破って核を持つということは、国連の制裁対象国になるということ」とし、「難しいということは安倍さんも日本政府もよく分かっている」と解説した。その上で、安倍氏の真意について、「国民をどうやって守り抜くか、真剣に考えなきゃいけない。真剣に考える中で、核の論議をタブー視しちゃいけないということだったと思う」と推測。「しかもロシア、北朝鮮、中国と、日本の隣にある3つの国が持ってしまっているという現状なので、タブー視して“なしね。なしね”とする時代じゃないよ、ということが言いたかったんじゃないかと思う」と付け加えた。

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2022年6月26日のニュース