亀山つとむ氏 先手打つ阪神「攻めの継投」 渡辺へのスイッチが勝利呼んだ

[ 2022年7月20日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3-0広島 ( 2022年7月19日    マツダ )

亀山つとむ氏
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 【亀山つとむ 視点】阪神はベンチワークが、さえていた。特に継投面で、先手を打つ采配が光った。

 6回2死一塁、打者・坂倉の場面だ。そこまで無失点で、球数も76だったウィルカーソンをスパッと左腕・渡辺にスイッチ。3点をリードしていたとはいえ、あそこで1点を取られると相手が勢いづき、一気に試合の流れが変わる可能性があった。逆に、キッチリ抑えれば勝利に大きく前進できる状況で、ベンチは決断した。改めて阪神の持ち味は投手を含めた守りの野球。それを生かすためにも石橋を叩いてわたるくらい慎重に、こまかいことをやりきる采配が必要で、この日はそれをやりきったと言えた。

 今の阪神は状態の良い投手が潤沢にいる。手駒の特性も把握している。だからこそ、誰を、どの場面で起用するか…という首脳陣の見極めが肝心。そこさえ間違わなければ、大崩れはない。残り53試合も的確な決断をした上での「攻めの継投」が勝機を生むはずだ。(スポニチ本紙評論家)

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2022年7月20日のニュース