エンゼルス・大谷 球宴で天敵ドジャースのカーショーから先頭弾宣言

[ 2022年7月20日 02:30 ]

第92回オールスター ( 2022年7月19日    ロサンゼルス )

ホームランダービーをベンチで楽しむ大谷(撮影・篠原岳夫)
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 照りつける太陽の下、エンゼルス・大谷の表情はいつもより柔らかかった。球宴前日会見。「僕、1番なんですか?今、知りました」と記者からの質問に驚いて笑いを誘うと「打者として出るので、本塁打を狙ってしっかりスイングしたい」と堂々と球宴初アーチを宣言した。

 ナ・リーグ先発は地元ドジャースの左腕カーショー。サイ・ヤング賞3度の34歳は、大谷にとって「学生時代から見てきた」憧れの存在だ。15日の対戦で3打数無安打2三振に封じられたばかりで、通算8打数無安打。「タイミング(をずらす技術)とコマンド力(制球)が一番。一球一球の再現性が高く、投手として完成度は断トツ」と難敵と認める。

 ア・リーグを指揮するアストロズのダスティ・ベイカー監督は、当初は大谷を先発マウンドに上げる構想だったという。だが、後半戦開幕となる22日(日本時間23日)のブレーブス戦に先発すると聞き、中2日となる間隔を考慮。「大谷サイドから情報を集めた結果、マクラナハン(レイズ)を先発に選ぶことになった」と明かした。大谷はいずれも2年連続となる本塁打競争、先発登板を回避して、打者一本に専念する。

 「ドジャースタジアムで、オールスター戦で(カーショーと)対戦することはなかなかない。思い切ってスイングしたい」。2、3打席立つ見込みだが、15年トラウト以来、7年ぶり7度目の球宴での先頭打者弾への準備はできている。今季はここまで19本塁打で、昨年の同33本から数字は減らすが「毎試合、全力でプレーできるフィジカルのレベルが整っているというのが一番」と進化と状態の良さを実感している。

 先発投手会見に臨んだカーショーは「なぜ打ち取れているかは分からない。明日も彼をアウトにしようと思う。さて、どうなるかな」と不敵に笑った。最高の舞台で最高の相手と激突。ハリウッドの「SHO―TIME」で主役の座を奪い取る。(柳原 直之)

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2022年7月20日のニュース