NTT西日本が初戦コールド敗退 亡きチームメート両親が始球式も白星届けられず

[ 2022年7月20日 06:00 ]

第93回都市対抗野球1回戦   NTT西日本1-12JR東日本東北 ( 2022年7月19日    東京D )

<JR東日本東北・NTT西日本>始球式を行うNTT西日本の元遊撃手で、2年前に亡くなった中井諒さんの母・啓子さん(右)。遊撃の位置には父・康浩さん(中央)、左は諒さんの親友でJR東日本東北・鈴木(撮影・木村 揚輔)
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 近畿第1代表・NTT西日本がまさかの8回コールド負けを喫した。昨年2回戦で4点優勢の9回に、逆転サヨナラ負けしたJR東日本東北との一戦。リベンジを果たすはずが、本来の力を発揮できないまま終わった。

 「初戦の難しさを痛感した」

 今季から指揮を執る河本泰浩監督は試合後、開口一番こう切り出した。

 何としても、勝ちたい理由があった。試合前の始球式。20年4月に現役選手のまま骨肉腫でこの世を去った中井諒選手(享年23)の両親が始球式を行ったのだ。母・啓子さん(54)は諒さんが来ていた背番号「6」のユニホームを着て、父・康浩さん(54)は諒さんの守った遊撃で始球式を務めていた。

 選手たちの“勝つんだ”の思いが力みにつながったのか。優勝候補の一角に挙げられながらの敗戦。河本監督は「完敗。足を絡め攻めていく野球はできたが、打席で選手が気負っていたのか、平常心でできなかった。この日の反省を含めもう一度スタッフと話し合って、強いチームをつくっていきたい」と巻き返しを誓った。

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2022年7月20日のニュース