ネフタリ・ソトは助っ人のハードルを上げてしまった…

[ 2022年7月20日 08:30 ]

DeNA・ソト
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 DeNAの本拠地・横浜スタジアムで取材をすると、時おり早出練習する若手野手陣の輪に加わり、熱心にロングティー打撃などに取り組むソトの姿を目にする。

 来日5年目。18、19年の本塁打王は、20年オフに3年契約を結んだが、今季は19日終了時点で72試合、9本塁打31打点、打率・267と物足りない。言ってしまえば昨年からそう。だがそれは自身が最も感じているはず。だからこそ早出練習にも取り組み、もがく。

 試合前練習では、ティー打撃で石井琢朗野手総合コーチとタッグを組む。構えてから、握ったバットのグリップ下部分を上げた左膝にポンと当ててテイクバックに入る練習や、バットを持たずに同コーチが投げた球を右手で捕球し、打撃フォームに似た動きで目の前のネットに投げる動作を繰り返す。いずれもフォームバランスを確認する練習だ。

 そしてその光景をナインも見慣れている。ソトもまだ33歳。一般社会なら若手サラリーマンだ。業績を伸ばそうと必死になるのは当たり前か…。とはいえ助っ人となると、やはり珍しい光景だろう。

 17日のヤクルト戦。三浦監督は、6回無死一塁の一塁走者として次打者・戸柱の右前打で三進したソトの姿を絶賛した。少し前だが、不振まっただ中の6月10日のロッテ戦で9回に代打で登場し、左線二塁打を放ったときのベンチの盛り上がりは凄かった。成長が期待される若手野手陣と同じで、首脳陣もソトが活躍すると目を細めるし、称賛する。

 記者にさえも「頑張ってくれ」と思わせる勤勉なその姿勢。だからこそソトは、来日外国人の“取り組む姿勢”のハードルを上げてしまった。(記者コラム・大木 穂高) 

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2022年7月20日のニュース