落合博満氏 松井秀喜は「もっとホームランを打てる選手だったんだけどね」 あの“流行り言葉”の存在指摘

[ 2022年7月20日 17:05 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が20日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。1993年オフにFA宣言して巨人に移籍した落合氏が、高卒2年目だった松井秀喜について「彼はもっとホームランを打てる選手だったんだけどね」と感じていたことを明かした。

 落合氏は当時「教えてくれっていうふうに言われて教えたことはあった」と松井との関係を振り返った。そして「まあ、体力不足だったな。最初のころは」と意外な言葉を口にした。“ゴジラ”の異名を持つ日本を代表するスラッガーで高校時代から体格からして異次元と評判だった松井。その松井について落合氏は「同じ時間10分くらいしか打てないっていう。あぁ、これは体力がないんだっていうことでね」と感じたという。

 さらに「彼はもっとホームランを打てる選手だったんだけどね。打ち方を変えれば。オレの中のバッティングフォームだったらね」と打ち明け、「風呂場で」バッティングフォームについて教えたこともあったという。具体的に「風呂の中で体ってこういう使い方をするんだよっていうことは言ったことがある」とした。

 松井が「もっとホームランを打てる選手だった」と落合氏が話すのには「軸足回転」という「流行り言葉」にも原因があるという。「日米野球で(サミー)ソーサが軸足回転だとか言って。それから野球界ではバッティングは軸足で回転しなきゃいけないんだとか、前足で回転しなきゃいけないんだとかっていうような物議を醸したことはあるけどね」と当時の野球界で起きた議論を回顧。「だから体重移動ってどうやってするんだよっていうふうに考えちゃうと理想論ではないんだよな。だから流行り言葉みたいな形で一時マスコミがどんどん使い始めて、そういう打ち方が正しんだっていうような方向性に持っていくっていうのは、成績を残した人がそういうことを言うと、多々ある部分だよね」とメディアやソーサらの影響力の大きさに言及した。

 そして松井に関しても、そういった議論や報道が少なからず影響を及ぼし「だからそれを回転軸を体の中心に持ってきてくれば、もっとホームランを打てたんだろうと思うけど」と落合氏が感じていた考えを技術的な点を挙げて語っていた。

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