巨人・岡本和　2戦連発！同点2号で逆転勝ち導く　昨年CSファイナルは欠場、惨敗…ヤクルトに神宮で雪辱

セ・リーグ   巨人5－3ヤクルト （ 2022年3月29日    神宮 ）

＜ヤ・巨＞4回、ソロを放つ岡本和（撮影・島崎　忠彦）
Photo By スポニチ

　昨年のCSファイナルステージ。巨人は4番・岡本和を左脇腹痛で欠き、ヤクルトには一度も勝てなかった。チームは初戦で奥川にプロ初完封を許した。昨季日本一チームとの今季初戦はその右腕が相手。主砲が黙っているはずがなかった。

　「しっかりと一球で仕留めることができた。打てて良かった」

　0―1の4回2死。138キロのフォークを捉え、2戦連発となる同点2号ソロ。2回の第1打席で打ち取られた同じ球種を右翼席へ運んだ。昨季6打数4安打、打率・667と得意にしていたが、チームはシーズンでも2戦2敗を喫した難敵。対戦8打席目で初の本塁打を浴びせ、試合を振り出しに戻した。

　自主トレ、キャンプ、オープン戦期間は、「ケガしたら元も子もない」と繰り返した。昨季の悔しさがあるからだ。CSを前にした全体練習で負傷し、ファーストステージから全試合欠場。できる限りの調整を続けたが、チームは穴を埋められずファイナルSで敗れた。「最後、ケガしてしまって申し訳ない気持ちでいっぱい」と責任を背負い込み、雪辱を期している。

　右方向へ技ありの一発。どっしりした打撃を支えるのは象のように分厚く鍛えられた体だ。4日に格闘家の武尊とイベントで共演。「ボディー殴ってみてください」とおねだりした。右の拳を打ち込んだファイターは「はね返されましたよ。凄い体」と目を丸くした。K―1スーパーフェザー級王者を驚かせるほどの肉体を持つ。

　昨季覇者の開幕からの連勝を3で止めた岡本和のポリシーは「ただやる練習はやらない」。今季も意味のある準備を重ね、価値のある一本を積み上げていく。（小野寺　大）