近江・エース山田、痛みこらえ魂の4試合連続完投「大橋が打ってくれると思っていた。明日も投げたい」

[ 2022年3月30日 13:37 ]

第94回選抜高校野球大会第10日第1試合 準決勝   近江5―2浦和学院 ( 2022年3月30日    甲子園 )

<近江・浦和学院>力投する近江・山田(撮影・北條 貴史)
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 第94回選抜高校野球大会第10日は30日、阪神甲子園球場で準決勝が行われた。第1試合では、近江(滋賀)が延長11回の激闘の末、5―2で浦和学院(埼玉)にサヨナラ勝ちし、滋賀県勢として初、そして、代替出場校としても初の選抜決勝進出を果たした。

 エース右腕・山田陽翔(3年)は、力のある直球と切れの良い変化球で3回まで無失点。4回に4安打され2点を失ったが、5回は無失点。5回の打席で左足首付近に死球を受けたが、痛みをこらえながら力投して4試合連続完投した。

 ここまでの3試合を1人で投げ抜いてきた。初戦の長崎日大戦は165球で2失点完投し、2回戦の聖光学院戦は87球で2失点完投。そして、準々決勝の金光大阪戦は127球で1失点完投で、この日に臨み、魂の力投を見せ、延長11回に女房役の大橋が劇的3ランを放った。

 試合後、山田は「素直にうれしいです。大橋が打ってくれると思っていた。打ってくれてうれしかった。どんどん打球が伸びていったので、入った瞬間は何とも言えない気持ちだった」と女房役の劇的弾に笑顔。左足への死球について「痛みはあるので明日の決勝に向けて治したい」と言い、疲れは「足の方に全神経がいってると思うので、肩、ひじの疲労は感じない」と話した。そして「きょうは変化球が低めに決まっていた。直球との投げ分けもできていて、相手打者は的を絞りづらくしていたのがよかったと思う。主将の自分が引くわけにいかないので強気でいった。」と振り返り、「明日も投げさせてもらえるのであれば投げたい」と話した。

 ◇山田 陽翔(やまだ・はると)2004年(平16)5月9日生まれ、滋賀県栗東市出身の17歳。治田西小1年から治田西スポーツ少年団で野球を始め、栗東西中では大津瀬田ボーイズに所属。近江では1年夏からベンチ入りし、同年秋から背番号1。最速148キロで変化球はカットボール、スライダー、カーブ、フォーク。高校通算30本塁打。1メートル74、80キロ。右投げ右打ち。

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