槙原寛己氏　楽天・マー君“ベテランの技”さすがの省エネ投球　打者の打ち気察しボール出し入れ

パ・リーグ   楽天2－1オリックス （ 2022年3月29日    京セラD ）

＜オ・楽＞7回、後藤を空振り三振に抑え、雄叫びをあげる田中将（撮影・坂田　高浩）
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　【槙原寛己　視点】楽天・田中将はさすがベテランの省エネ投球。最速154キロが出たのに変化球中心の投球だった。左打者にはカットボール、右打者にはツーシームを内角に配し、打ち気がないと見ると真ん中でストライクを取る。オリックス打線はあまりボール球に手を出してくれなかったが、スライダー、カーブ、スプリットを丁寧に投げて無四球。7回を93球でまとめた。

　去年との違いは何と言っても捕手だ。ルーキー安田のサインに何度も首を振り、プレートを外すシーンもあった。それでもイライラすることなく落ち着いて投げられたのは調子が良かった証拠だ。同点弾を打ってもらったように、投手にとってはありがたい打てる正捕手。今は投げたいボールを教え、覚えてもらう段階だ。今年の田中将は2桁勝つと思っているが、安田との呼吸次第ではさらなる上積みも期待できる。（スポニチ本紙評論家）