近江・多賀監督 エース山田の熱投に感涙「気迫の投球にベンチで涙が止まらなかった」

[ 2022年3月30日 14:17 ]

第94回選抜高校野球大会第10日第1試合 準決勝   近江5―2浦和学院 ( 2022年3月30日    甲子園 )

<近江・浦和学院>終了後、近江・山田(右)の力投をねぎらう多賀監督(撮影・坂田 高浩)
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 第94回選抜高校野球大会第10日は30日、阪神甲子園球場で準決勝が行われた。第1試合では、近江(滋賀)が延長11回の激闘の末、5―2で浦和学院(埼玉)にサヨナラ勝ちし、滋賀県勢として初、そして、代替出場校としても初の選抜決勝進出を果たした。

 打線は3回まで毎回安打もあと1本が出ずに無得点だったが、2点を追う4回1死一塁から岡崎の中越え適時二塁打で1点を返した。7回1死三塁からは中瀬の投前スクイズで同点とし、延長11回に大橋のサヨナラ3ランで劇的勝利を収めた。

 エース右腕・山田は、力のある直球と切れの良い変化球で3回まで無失点。4回に4安打され2点を失ったが、5回は無失点。5回の打席で左足首付近に死球を受けたが、痛みをこらえて力投した。

 多賀章仁監督は試合後、「もう本当に何回も山田には感動させられて…すごい男やなってのは今まで何回も見て来たんですけど、死球受けてから彼の気迫の投球にベンチで涙が止まらなかった。球数もいってましたし、このまま投げさせていていいのかなっていう、僕が決断せないかんという気持ちと、でも山田が本当に気迫の投球をしてくれてたんで…すごい男やと思います。もう感動しました、本当に」と涙を流しながら、エースの投球を称えた。そして、「もう明日のことなんて全然考えてなくて、この一戦ということで生徒とともに、とにかく覚悟を決めて次に行こうと。この舞台を与えてもらったんだからと。金光大阪さんと戦った夜にカミナリ落としまして、覚悟が決まってない男がおると。山田のすごさはそこやぞと。きょうは本当にそういう中で大橋があの場面で、その気持ちを乗せてしっかり振って見事な山田を助ける本塁打だったと思います。この回で決めてやるぞと。素晴らしかったと思います」と話した。

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