阪神“22年版中軸トリオ”がゼロ行進止めた！マルテ、輝、糸原の3連打で29イニングぶり得点演出

セ・リーグ   阪神2－3広島 （ 2022年3月29日    マツダ ）

＜広・神＞6回無死一塁、佐藤輝は右前打を放つ（撮影・奥　調）
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　ゼロ行進を、ようやく止めた。0―1の6回だ。阪神・マルテの左前打を皮切りに、佐藤輝が右前打、そして糸原も左前に運んで、中軸の3連打で無死満塁。このビッグチャンスで、まず糸井が二ゴロを放つ間に追いついた。開幕戦の4回を最後に遠ざかっていた、29イニングぶりの得点だった。

　さらに、なおも1死二、三塁から、大山の左犠飛で勝ち越した。「みんなが良い形でつないでくれたので、どんな形でも点を取る気持ちで打席に立ちました」と背番号3。糸井の一、二塁間を抜けようかというゴロは菊池涼の好守に阻まれ、大山の痛烈なライナーはマクブルームの正面を突くという不運。欲を言えばタイムリーが飛び出して、大量得点へとつなげたかったのが正直な思いだろう。

　7回以降のチグハグな攻撃をみれば、まだ打線に本物の勢いがついていないのがよくわかる。7回は2死二、三塁として九里をマウンドから降ろしたが、糸原は、代わった新人・黒原の前に空振り三振。8回も先頭の糸井が右前打したが後続が凡退した。9回は無死から近本が四球で出塁したが、中野がバント失敗。ミスも出て追加点を奪えなかったことも、逆転サヨナラ負けへとつながる一因と言えた。

　開幕のヤクルト戦では4回までに8得点しながら、大逆転負け。ここから負の連鎖が始まっている。2戦目、3戦目は連続零封負けで、23イニング無得点で乗り込んできたマツダスタジアムでも5回まで続いた。まさかの4連敗となった矢野監督は「振り返ればバント失敗とか、後からいえばいろいろとあるけど…」と言葉を絞り出すのが精いっぱい。現状を打破する勝負どころでの1本を誰かが打ってくれれば、きっと好転するはず。相手を上回る9安打を放っており、気配は出てきている。