森下、新人で21年ぶり最優秀防御率タイトルなるか 大野雄に0・002差「ここまで来たら獲りたい」

[ 2020年11月1日 17:24 ]

セ・リーグ   広島3―0中日 ( 2020年11月1日    ナゴヤD )

<中・広>8回無失点で2ケタ勝利を挙げた森下は、10勝ポーズを作り笑顔をみせる(撮影・椎名 航)
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 広島のドラフト1位ルーキー、森下暢仁投手(23=明大)が中日打線を8回7奪三振で7安打零封し、今季10勝目(3敗)をマーク。今季のシーズン規定投球回に到達し、防御率1・905でリーグトップの中日・大野雄大投手(32)に0・002差と肉薄する防御率1・907でリーグ2位に浮上した。

 前回登板した10月24日のDeNA戦(横浜)では、投げては9回4安打1失点(自責0)でプロ2度目の完投勝利、打っては8回に自ら決勝打という奮闘ぶりで新人王を争う巨人・戸郷翔征投手(20)の8勝を初めて上回る今季9勝目を挙げていたが、これで戸郷とは2勝差。DeNA戦で135球を投げたため、この日は中7日でのマウンドとなったが、連続長短打を浴びた初回を拙攻にも助けられて無失点で切り抜けると、5回まで3安打無失点でピシャリ。6回に1死を取った時点でシーズン規定投球回に到達すると、その後も快投を続けて8回を投げ切った。9回完封なら大野雄を抜き、1・89で初めてリーグトップに立つところだったが、9回はマウンドを守護神フランスアに譲ってお預け。それでも、明大時代に4年生と1年生という間柄で、寮では同部屋だった先輩・柳との10月17日(マツダ)以来2度目の直接対決で初めて投げ勝った。

 森下は「本当に勝てて良かったです」と第一声。初回のピンチについて「あそこで相手がミスしてくれたので、最後の1人をしっかり抑えるという意識を持って投げました」と4番のA・マルティネスを空振り三振に仕留めたシーンを冷静に振り返り、1―0で迎えた6回2死一、三塁で高橋を遊ゴロに抑えた場面については「1点差だったので、勝ちたいという気持ちで投げました」とこれまた冷静に振り返った。

 直後の7回に味方打線が2点を取り、3点リード。「点を取ってくれたので自分もしっかりゼロで抑えるっていう気持ちと『ありがとうございます』という気持ちでマウンドに上がりました」。戸郷に2勝差をつける今季10勝目に新人王にぐっと近づいたのでは?と振られると「2桁勝ててうれしいです」とかわしたが、最優秀防御率のタイトルについて聞かれると「もうここまで来たら獲りたいなっていう気持ちもあるんですけど、自分が任されたところでしっかりと投げたいと思います」と言い切った。

 なお、新人で最優秀防御率のタイトルを獲得すれば、1999年の上原浩治(巨人)が2・09で輝いて以来21年ぶりの快挙。新人で防御率1点台のままシーズンを終えれば、明大の先輩でもある2012年野村祐輔(広島)の1・98以来8年ぶりとなる。

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