阪神・陽川 初グランドスラムからの初2打席連発!! 6連勝で矢野政権最多タイ貯金6

[ 2020年11月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神13-5DeNA ( 2020年10月31日    横浜 )

<D・神>初回2死満塁、先制の左越え本塁打を放った陽川(左)をゴリラポーズで迎える阪神ベンチ(撮影・平嶋 理子)                                                             
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 阪神は31日のDeNA戦に13―5で大勝した。陽川尚将内野手(29)が初回2死満塁で自身初のグランドスラム。球団通算200本目の満塁弾にもなった。3回にも2打席連発となる7号ソロを放ち、キャリアハイ。チームは引き分けを挟んで6連勝で今季初の貯金6とし、矢野阪神最多タイ。DeNA戦の7年連続の勝ち越しも決めた。

 巨人優勝のショックを一瞬、忘れさせてくれた。弾丸ライナーが横浜スタジアムの左翼席上段へ突き刺さる。1人、2人、3人…。そして打った陽川も胸を張ってダイヤモンドを一周してきた。

 「何とか積極的にいこうと思って打席に立ったのが結果につながった。うれしいです」

 初回2死満塁で、井納の曲がりきらない真ん中スライダーを完璧にとらえた。自身初の満塁弾は、球団では通算200本目となった。チーム今季7本目で、77年の8本に次ぐ2位タイとなった。

 これだけでは終わらない。3回先頭でも真ん中直球を左中間席へ放り込んだ。初の2打席連発で、18年の6本を更新するキャリアハイの7号ソロ。この日2度目のゴリラポーズを披露した。

 昨秋に参加したフェニックスリーグが陽川を変えた。「30歳も近いのに…。来年はやらんとヤバい」。気付けば食事も会話をするのも後輩ばかり。ふだんは良き兄貴分として慕われるが、言い換えれば同世代の選手は教育リーグには少ないということ。平田2軍監督からは「引っ張ってるな」と評価されたが、危機感はハンパなかった。

 それでも新たなライバルが入って来る。ドラフト1位の近大・佐藤と同じポジションを争うことになる。関西学生リーグでは14本塁打を放ち、同リーグの新記録を樹立したスラッガーの加入に刺激を受けないわけがない。

 「しっかり自分のやることをやっていきたいです」

 矢野監督も「(佐藤は)ファーストもサードもできるし、助かる。(陽川は)危機感を持ってやってくれていると思うんで。残り試合、どこのポジションに行っても陽川らしく打席に入ってフルスイングをしっかりしてくれたら」と競争相手となることを否定しなかった。

 「まだ残り試合があるので。目の前の1打席1打席が勝負なので、結果を残せるようにやっていきたい」

 自身初の1試合2発&5打点。7年連続のDeNA戦勝ち越しを決めたが、そのパワーに本当に驚いたのは、噂のルーキーの方だったかもしれない。(長谷川 凡記)

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