日本ハム・浦野 ラストは3球三振! 現役生活に涙の別れ「幸せな野球人生だった」

[ 2020年11月1日 05:30 ]

パ・リーグ   日本ハム6―1オリックス ( 2020年10月31日    札幌D )

<日・オ>引退セレモニーでオリックスの中嶋監督代行(左)から花束を受け取る浦野(撮影・高橋茂夫)
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 今季限りで現役引退する日本ハムの浦野博司投手(31)が31日、オリックス戦で現役最後のマウンドに上がった。7回2死走者なしから登板し、松井佑を宝刀フォークで空振りさせて3球三振。試合後の引退セレモニーではナインの手で7度胴上げされ、札幌ドーム今季最多となった1万3095人のファンから温かい拍手を送られて7年間のプロ生活に別れを告げた。

 険しい道のりを乗り越えてきた。苦しかったリハビリ。先が見えず、野球と向き合うことが嫌になったこともある。それでも諦めないで大好きな野球を続けてきた。最後のマウンド。さまざまな思い出が駆け巡り、涙で視界がぼやけた。それでも全力で腕を振った。

 「いろいろと思うことがあったので、自然と涙が出てきた。かみ締めながら投げました。最後は三振を取れたので良かった」
 松井佑を直球2球で追い込むと、最後は「プロとして磨いてきた」フォークで空振り三振に仕留めた。登板後は泣くまいと決めていた。それでもナインから笑顔で出迎えられ、涙腺が崩壊した。

 新人だった14年に7勝も、16年は右肩のインピンジメント(関節衝突)に苦しみ、1軍登板なし。骨が壊死(えし)した状態で、日常生活にも影響を及ぼすほどの重症だった。「野球が嫌になった。本当にもう終わったと思った」。どん底のシーズン、国内はリオデジャネイロ五輪での日本選手の活躍に沸き立っていた。懸命に競技する選手たちの姿を見て、奮い立つものがあった。

 NHKの五輪中継テーマ曲、安室奈美恵さんの「HERO」を登場曲にした17年。5月5日のオリックス戦で604日ぶりに1軍復帰を果たし、695日ぶりの復活勝利を挙げた。18年は主に中継ぎとして自己最多36試合に登板し、完全復活した。

 19年以降は結果を残せず、引退が脳裏をよぎるようになった。

 「“やれる”というのが誰もが思うけど、プロは“やらなければいけない”ところ。自分は1軍の力になれなかった」

 短くも濃い7年間。「幸せな野球人生だった」と周囲に感謝した。球団はチームスタッフのポストを用意する方針。現役生活には終止符を打ったが、浦野の野球人生は続く。浦野の生きざまは必ず後輩たちの見本となるはずだ。(東尾 洋樹)

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