横浜高元監督・渡辺元智氏が見た特別な6日間「未来に語り継がれる歴史的な大会」

[ 2020年8月18日 05:30 ]

2020年甲子園高校野球交流試合

<白樺学園・山梨学院>高校野球交流試合の全日程が終了したことを伝えるビジョン(撮影・河野 光希)
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 名将の目に、特別な大会はどう映ったのか。交流試合を見届けた横浜高元監督の渡辺元智氏(75)が、コロナ禍の自粛期間を経て甲子園でプレーした選手たちの印象や、彼らへの思いを語った。 甲子園高校野球交流試合 結果

 過去に前例のない大会だったが、やはり球児が聖地で必死に戦う姿は感動を呼ぶ。どうやって甲子園で戦って結果を出すのかを追求したり、勝利に向かう努力によって選手は成長していく。その中で選手と監督の絆や信頼が育まれていく。戦い方の違いは多少あるが、1試合でもトーナメントでも変わらないことだと感じた。

 大会を通じて各チームの練習不足は否めなかった印象だ。連係プレーなどにそれが出ていたように思う。本塁打も少なかった。練習ができない期間の反動は大きかった。その中でも磐城、帯広農、平田は先輩たちのDNAを引き継いだ野球を心一つにしてやっていた。帯広農は持っている力以上のものを出しきった。磐城は木村保前監督と選手の信頼関係がよく分かる素晴らしいチームだった。前監督が試合前ノックをできたことも含め、今大会の象徴だったのではないか。

 選手で印象に残ったのは履正社の関本君。体が大きい捕手で、スローイングも凄い。フィールディングも上手だった。身体能力とスピードが素晴らしく、こういう選手が出てきたんだなとびっくりした。履正社の右腕・岩崎君も成長していた。明石商の中森君も良い投球ができていた。

 中京大中京の高橋君は圧巻だった。これから下半身がもっと強くなり、柔らかさが加われば凄い投手になる。フィニッシュで体が一塁側に倒れるのは教え子の松坂大輔(現西武)によく似ています。それだけ腕の振りが強いのでしょう。素質は松坂と同じくらいのものがあると感じた。

 今大会は未来に語り継がれる歴史的な大会となった。出場した球児たちにはこの先に語り継いでいってほしいと願っています。(横浜高野球部元監督)

 【交流試合記録】
 ☆打撃 平均チーム打率は.251。同じ32校が出場した昨年センバツは1回戦16試合、大会平均ともに.257。昨夏は48試合で.280。今大会の本塁打はランニング含め3本。1試合平均は0.19本で、昨春1回戦(0.38本)の半分。昨夏は48試合で48本出ており1試合1本の割合だった。
 ☆投手 平均防御率は2.82。昨春は1回戦16試合で3.12、全試合平均では3.17だった。昨夏平均は4.29。今大会の完投投手は16試合でわずか9人。23チームが継投策で、最多起用は高崎健康福祉大高崎と白樺学園の5人。昨春は1回戦16試合だけで19人の完投投手がいた。昨夏もチーム初戦で完投した投手は49人中19人。
 ☆選手起用 平均起用人数は13.4人。昨春1回戦の11.3人より2.1人多かった。明豊はベンチ入り20人全員を起用。9人のみの出場は国士舘だけだった。

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