阪神・秋山&原口、同期バッテリー初勝利 実った10年の絆 右膝手術時の友情秘話

[ 2019年8月9日 05:45 ]

セ・リーグ   阪神5―3ヤクルト ( 2019年8月8日    神宮 )

笑顔でハイタッチをかわす原口(右)と秋山(撮影・大森 寛明)
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 10年の絆が、ようやく結実した。阪神・秋山は、努めて冷静に「2人の時間」を振り返った。

 「昨日から知ってて、準備はしてた。久しぶりで、しっかり引っ張ってもらった」

 たどりついた今季6度目のマウンドでミットを構えたのは、09年ドラフト同期入団でともにプロ10年目の原口だった。昨年6月29日以来、先発バッテリーは3度目。ただ、過去2戦はすべてチームは黒星を喫していた。友情、同期…そんな表現よりも欲しいのは「勝利」だけだった。

 丁寧に変化球を低めに集め、長距離砲の並ぶ打線に真っ向勝負。4回、2死三塁で村上をフォークで空振り三振に斬ると雄叫びをあげた。気心知れた男の出すサインを信じて懸命に腕を振った。

 秘めたる思いは、白球に込めた。昨年10月18日。右膝のクリーニング術を受け退院した日、自宅のインターホンが鳴った。「お疲れさま」。ドアの前には原口が立っていた。手術を終えたことを知り、労いに来てくれた。

 「アキ、来年1軍で勝った時飲んで」。退院祝いとしてそっと手渡されたのは2人がドラフト指名された2009年製のシャンパン。温かい言葉、心遣いが胸に染みた。

 「わざわざ家まで来てくれて。2009年って粋やなと。うれしいですよね」。4月30日に今季初勝利を挙げ約束通り…実は封は切らずに保管している。「やっぱり一緒に飲みたいと思って」。“3度目の正直”でようやく先発バッテリーとして白星をつかみ“祝杯”の準備は整った。

 「ずっと2人で頑張りたいと言っていた。勝てて良かった」。

 5月7日以来となる3勝目はチームの連敗を止める価値ある1勝。本領発揮の力投に矢野監督も「アキらしいピッチングをしてくれたのはチームとしても大きい。もちろん次も登板あると思う」と来週の起用を明言した。

 「5回までしか投げてないので。勝たせてもらった感じです」。控えめな言葉に背番号94への感謝がにじむ。この1勝を「次」につなげる。(遠藤 礼)

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