オリ張奕、プロ初先発初勝利 陽岱鋼いとこが育成野手出身初の快挙

[ 2019年8月9日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス5―2日本ハム ( 2019年8月8日    旭川 )

オリックスの先発・張(撮影・高橋茂夫)
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 降り続いた旭川の雨はうれし涙に変わった。得意球のチェンジアップなどを駆使し、日本ハム打線を清宮のソロ弾のみで6回1失点に抑えたオリックスの張奕(チョウヤク)がプロ初勝利だ。育成野手出身の選手が勝利投手となるのは史上初。8月8日は台湾では父の日にあたり「(勝利球は)やっぱり父にあげたい。最高のプレゼントです」と笑顔を見せた。

 いとこの巨人・陽岱鋼(ヨウダイカン)にあこがれ、夢をつかむために来日したが、苦難の道のりだった。17年に外野手として育成契約で入団したものの、打撃不振で昨年6月に投手に転向。直後に右肩を負傷し、リハビリ生活を送った。自らの甘さを気づかせてくれたのは、同時期にリハビリしていた元オリックスの金子だ。早朝7時前には寮に姿を見せていた金子に「そうでないとこの世界で生き残れない、と考え方が変わりました」と決意した。

 死ぬ気でやるために金子に助言を求めたり、年末年始も台湾に帰郷せず、野球漬けの日々。心の支えは昨夏結婚した1歳年上の妻と11月に誕生した長男だった。家族のためにも、あきらめずに練習を積み重ね、5月2日に念願の支配下選手登録。この日初先発で念願の初勝利を挙げ、「投手をやるかと言って頂いたコーチに感謝しかない」と感慨深げに話した。これでチームは今季2度目の同一カード3連勝。最下位チームから、またも生きの良い投手が誕生した。

 ◆張 奕(ちょう・やく)1994年2月26日生まれ、台湾出身の25歳。いとこの陽岱鋼(巨)に憧れて、高校は福岡第一に進学。外野手兼投手で甲子園経験はなし。日本経大を経て16年育成ドラフト1位でオリックスに入団。18年6月から投球練習を開始し、8月6日のウエスタン・阪神戦で初登板。19年から正式に投手に登録変更。5月2日に支配下登録された。1メートル82、84キロ。右投げ右打ち。

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