×

旅・グルメ・健康

【生島ヒロシ オヤジの処方箋】脳の処理能力を鍛えて目の疲れ軽減

[ 2020年9月12日 12:00 ]

生島ヒロシ
Photo By スポニチ

 芸能界一、健康に詳しいアナウンサー生島ヒロシ(69)が、シニアに向けて元気に生きる方法を指南する連載「誰も教えてくれなかった“老いるショック”脱出術 オヤジの処方箋」。今回は、コロナ禍のリモート・在宅で酷使した目の疲れの回復についてです。効果が期待できる「ガボール・パッチ」シートも掲載します。

 《目を指でマッサージするのはNG》
 皆さん、こんにちは、生島ヒロシです。酷暑もようやく一段落。でも新型コロナウイルスへの警戒は続きます。在宅でテレビを見る時間が増え、ネット通販で長時間パソコンとにらめっこ。そこで今日は「疲れ目」です。二本松眼科病院(東京都江戸川区)副院長で眼科専門医の平松類先生に指南していただきました。

 まずテレビとパソコン。連続で1時間見たり、使ったりしたら休憩。画面から目を離し2メートルほど先を見るようにします。「屋外の遠くを見る必要はありません。1カ所を長時間見続けるのがよくないのです。室内の壁などでOKです」とのことです。

 目をマッサージする人も多いですよね。これがダメなんですって。「眼球は傷がつきやすく、そこから指先に付いている細菌が入りやすくなります」。コロナにも感染しやすくなる可能性が考えられるそうです。

 とにかく眼球に圧力をかけることが危険なんですって。目を押すと脈がゆっくりになる傾向があり、眼球心臓反射というそうです。あまり脈が遅くなると脳や心臓への血流が不足して、めまいやふらつきを覚えて、最悪卒倒してしまうこともあるそうです。

 そこで平松先生が勧めるのが「ホットアイ」と「パームアイ」。どちらも目を温めることが目的の疲れ目解消法です。ホットアイは(1)水で濡らしたタオルをレンジで40秒ほどチン(2)まぶたを閉じた状態で乗せる(3)タオルが冷えてきたら終わり。やけどには気をつけて。

 タオルもレンジもないときはパーム(英語で手のひらの意味)アイです。(1)手のひらをこすり合わせて摩擦熱で温める(2)手のひらをカップ状にして両目を覆う(3)1分間ほどキープ。簡単ですね。

 眼球を覆う涙は水だけでなく、まぶたにあるマイボーム腺という器官から分泌される油分が混ざっているんですって。この油が膜をつくって水分の蒸発を防ぐ。目を温めるのは、油を溶かして流れやすくするためなのです。

 私も最近、リモート作業や動画の見過ぎで目が疲れちゃって。蒸しタオルでケアしてますよ。

 《近視、老眼の回復にも効果あり!》
 コロナ禍で平松先生の病院では、目が疲れ、頭痛もするという患者さんが増えたそうです。「目は見たものを頭、脳で処理するので、処理能力以上のものがインプットされるとオーバーヒートして、頭が痛くなると考えられます」。そこで脳の処理能力を鍛えて、目の疲れを軽減する方法を教えてくださいました。「ガボール・パッチ」というものです(図)。

 人間は、眼球で捉えた情報を脳で処理して画像として認識しています。一部で見えていない部分があっても、脳が“見えているように”補っているそうです。その処理能力を鍛えるのがガボール・パッチ。平松先生が日本で最初に広く紹介したんですって。近視、老眼の回復にも効果があることが実証されており、平松先生の患者さんも平均0・2、最高0・6ほど視力が改善したそうです。平松先生の著書には4週間分28パターンが掲載されています。私もやってみようと思います。

 老眼になると、いろいろなことが面倒になります。結果として精神的な病気につながることもありますから気をつけたいですね。脳を鍛えれば認知症の予防にもなります。目の疲労回復にも効果が望めて一挙両得。ガボール・パッチ、皆さんもトライしてみてはいかがでしょうか。

 ◆生島 ヒロシ(いくしま・ひろし)1950年(昭25)12月24日生まれ、宮城県出身の69歳。米カリフォルニア州立大ロングビーチ校ジャーナリズム科卒業後、76年にTBS入社。89年に退社し、生島企画室を設立。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(月~金曜前5・00)は、98年から続く長寿番組。名物コーナー「教えてドクター!病気が逃げてく健康習慣」に登場する名医たちとの親交から、芸能界きっての健康通。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る