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【だから元気!】五大路子 低山登山でパワー注入、舞台への意欲衰えず

[ 2022年1月21日 05:30 ]

大山山頂で笑顔の五大路子
Photo By 提供写真

 著名人に健康や元気の秘訣(ひけつ)を語ってもらう企画「だから元気!」。一人芝居「横浜ローザ」を1996年からワイフワークとして続け、2021年度「文化庁地域文化功労者」として表彰された五大路子さん(69)。大きなエネルギーとなっているのは大好きな低山登山です。(構成・鈴木 美香)

 おかげさまで舞台に立ちたいという意欲は衰えることがないですね。「横浜ローザ」は1996年から上演していますが、こんなに長くやっていられるのは見に来てくださるファンの皆さん、公演を支えてくださるスタッフ、仲間たちのおかげなのは言うまでもありません。他に大切なことがあるとするなら、私自身の体と心の準備かもしれませんね。何をしてきただろうかと考えてみれば、低山登山が支えてくれたんじゃないかなあと思っています。

 低山登山とは、定義はないそうですが一般的にいわれているのが、標高1000メートル以下の登山道が整備されている山を登ること。始めたのは2010年。小学校の同級生の中にワンダーフォーゲル部出身者がいて、話が盛り上がって「じゃあ、今度皆で登ってみようか?」となったんです。

 最初に行ったのが、344メートルと低くて手軽なのに景色が素晴らしい埼玉・石尊山。山頂からは榛名山や赤城山、筑波山も見えるし、自然に立っているだけでパワーをもらえました。地面を踏みしめて登っていくうちに知らず知らずに自分と向き合っていた。上り坂は苦しいけれど、その先には素晴らしい景色がある。お芝居の仕事と似ているなあってしみじみ思いながら歩を進めました。その後も埼玉・秩父や東京・奥多摩、奈良・吉野など、自然を感じられる場所へ行ってみました。

 昨年10月には中学校時代の友人と神奈川の丹沢大山国定公園にある大山へ。この時はちょっと背伸びして、標高1252メートルの山頂で思いっきり深呼吸してみました。眼下には壮大な景色が広がっていて、江の島、三浦半島、箱根の山々が見えて、心地よい風に吹かれながらしばし見入っていましたよ。

 山登りの効果って、いろんな筋肉を動かすので全身運動になるし、緑の中をくぐり抜ける時の呼吸で自然と体に入ってくる木の香りの物資「フィトンチッド」が免疫力をアップするっていわれているんですって。

 確かに山に行った後はリフレッシュできて「やるぞ~」って気力がみなぎってくるし、足はちょっと筋肉痛になりますね(笑い)。

 また行くために普段から運動しなきゃって思うから1日40分ぐらいは散歩をする。私にとっていいことずくめです。舞台に立ち続けるため、気力と体力の維持へこれからも登り続けていきたいと思っています。上り坂にもくじけずに一歩一歩踏みしめながら前に進んでいきたいですね。5月にも「横浜ローザ」を上演します。今年で26年。張り切っていきますよ!

 ▽横浜ローザ 白いドレスに白塗りの顔、太い真っ黒なアイライン――。五大が「ハマのメリーさん」(05年に84歳で死去)と呼ばれた実在する伝説の娼婦に扮する一人芝居。企画も五大が手掛ける。きっかけは1991年に横浜の街角に立つ実際のメリーさんを見かけたこと。その後、人生を調べ始め、メリーさんを描くことは日本の戦後史を描くこととして、96年に初演。15年に米ニューヨークで上演。昨年、五大は文化庁地域文化功労者表彰を受けた。今年5月、KAAT神奈川芸術劇場での上演が決定。戦争とは、生きることとはを問い掛け続ける。

 ◇五大 路子(ごだい・みちこ)1952年(昭27)9月22日生まれ、横浜市出身の69歳。1977年、NHK朝の連続テレビ小説「いちばん星」のヒロインでドラマデビュー。00年のNHK大河ドラマ「葵 徳川三代」、06年映画「DEATH NOTE」など出演多数。夫は俳優大和田伸也(74)。

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