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【生島ヒロシ オヤジの処方箋】メタボ解消に「3・3・3の法則」

[ 2020年1月25日 12:00 ]

生島ヒロシ
Photo By スポニチ

 芸能界一、健康に詳しいアナウンサー生島ヒロシ(69)が、シニアに向けて元気に生きる方法を指南する連載「誰も教えてくれなかった“老いるショック”脱出術 オヤジの処方箋」。今回は体重について考える「肥満と痩せ」です。健康ブームの中、スリム体形を目指す人が多いですが、実は少しポッチャリの方が死亡リスクが低いというデータもあります。

 ◆死亡リスク低いのは“ちょいデブ”
 皆さん、こんにちは、生島ヒロシです。1月ももう終わりですが、いまだに「正月太りから抜け出せない」なんて人、いるんじゃないですか。今日は体重のお話です。

 「BMI」ご存じですよね。「Body Mass Index(ボディー・マス・インデックス)」の略で、世界共通の肥満度の指標。図<1>の計算式で求められます。皆さんも計算してみてください。一点だけ注意。身長は「メートル」なので、175センチなら1・75でね。出た数字を図<2>に当てはめてみてください。18・5から25の間のあなた、体重は標準です。25以上なら肥満気味。35を超えると高度の肥満。理想は22といわれています。

 BMIは50代をピークに、その後は下がっていく傾向にあります。BMIが20以下になると死亡率が急激に上昇するというデータがあるんです。全身に疲労感があり、感染症、認知症のリスクが上がるんですって。痩せ気味の方は注意ですね。それでなんと、中年以降の男性はBMI25ぐらいが死亡リスクが低いという研究結果があるんです。30に近づきすぎるのは良くないですが“ちょいデブ”ぐらいがいいってことです。

 さて、どうやって健康管理をしていきましょうか。今回は、バストの美容・健康・機能の総合医療「ナグモクリニック」の南雲吉則総院長にお話をうかがいました。テレビでもおなじみの南雲先生は、診療と同時に、食事や運動の指導も行っています。

 南雲先生は現在64歳。身長1メートル73で体重61キロ。BMIは20・38です。実は30代の頃メタボ体形で、あらゆる健康法を試し約20キロのダイエットに成功。そこから導き出されたのが「3・3・3の法則」だそうです。

 まずは「安全性の3」。人から勧められた健康法は試してみるが、具合が悪くなったりして自分に合わなければ3日でやめる。

 次に「有効性の3」。3週間続けてみて何も変わらなければやめる。南雲先生は「水素水も飲んでみました。オーガニック野菜も食べてみました。個人差はあると思いますが、私は何も変わらなかったのでやめました」と話しています。

 最後は「継続性の3」。3カ月続かないことはやめる。早朝ウオーキングや筋トレなど、積極的にやろうと思えないものはスパッとやめる。「自分に根性がなかったとか責めるようなことではないんです。単に自分に合わなかっただけです」とのことです。

 南雲先生は食事に関していろいろ試して、1日1食に行き着いたそうです。「これが自分には合っていたので続けています」と話しています。私もお医者さんから「65歳を過ぎてダイエットを考えたらダメ」と言われたことがあります。周囲でも、食事に気を使いすぎている人より、好きなものを好きな方法で食べている人の方が元気ありますしね。世間にあふれる健康法から、自分に合ったものを見つけるということ。

 南雲先生の「3・3・3の法則」を参考にしてみてはどうですか。

 ◆「インナーマッスル鍛える3つの法則」
 いくら“ちょいデブ”が死亡リスクが低いといったって、お父さんたちはちょっと気を緩めれば、すぐにおなかが出てくるもの。かといって運動はなあ、時間もないし。そこで南雲先生から、器具もジムも必要ない「インナーマッスルを鍛える3法則」を教えていただきました。

 インナーマッスルは、関節や内臓を安定させる体の深い場所にある筋肉です。「体を激しく動かすのは無酸素運動。これではインナーマッスルは鍛えられません。呼吸と姿勢に気をつけることが大事です」と南雲先生。

 図<3>を見てください。まずは姿勢。(1)「プールサイドポーズ」。自分がハリウッドの映画スターになってプールサイドでグラビア撮影していると想像してください。誰だって、おなかを引っ込めて、胸を張るでしょ?日常生活でこのポーズを意識するのです。

 歩く時には(2)の「スーパースター歩き」で。グラビア撮影の延長。その姿勢のまま、ファンに見られていると思って、大きな歩幅でさっそうと歩く。体を引き締めながらの有酸素運動になりますね。

 電車に乗ったら(3)の「エアサーフィン」。車内では座らず、サーフボードに乗っている気分で電車の揺れに対応。これはジムのバランスマシンに乗っているのと同じ。下半身の筋肉が鍛えられます。ただし急停車には要注意。安全に十分注意して、できる範囲で。

 今回は南雲先生が勧める健康・運動法のお話でした。先生が何を食べているのかも気になりますよね。それは次回紹介します。

 ◆生島 ヒロシ(いくしま・ひろし)1950年(昭25)12月24日生まれ、宮城県出身の69歳。米カリフォルニア州立大ロングビーチ校ジャーナリズム科卒業後、76年にTBS入社。89年に退社し、生島企画室を設立。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(月~金曜前5・00)は、98年から続く長寿番組。名物コーナー「教えてドクター!病気が逃げてく健康習慣」に登場する名医たちとの親交から、芸能界きっての健康通。

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