こだわり旬の旅

【静岡・西伊豆】神秘の輝き まるで青の洞窟!天窓洞から“海の動物園”巡りへ

[ 2020年4月1日 19:00 ]

天窓洞の“青の洞窟”。天窓から日が差して幻想的な世界をつくりだす(西伊豆町観光協会提供)
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 コロナウイルス禍で難しくなった海外旅行だが、国内でも同じ気分を味わえる場所がある。静岡県の西伊豆町。「夕陽日本一」を宣言した町で、堂ヶ島の海蝕洞窟「天窓洞」の海の青さは、イタリア・カプリ島の「青の洞窟」に負けないほど。動物の形をした島や岩を見るのも楽しく、グルメも豊富な西伊豆へ、JR東日本の新型特急「サフィール踊り子」に乗って出掛けた。

 「ウワー、キレイ!」。サフィール踊り子の終点・伊豆急下田駅からバスで約1時間。西伊豆町堂ヶ島で乗った「青の洞くつめぐり遊覧船」が天窓洞に入り、ガイドアナウンスが流れた途端、女性客から歓声が巻き起こった。案内された暗闇の先に目をやると、洞窟の上からまぶしいほどの陽光が差し、コバルトブルーに輝く海面は息をのむほどの美しさだ。

 3つの入口のうち船は最大幅の南口から入ったが、洞窟の長さは147メートル。光の下に船が進むと天井が丸く抜け落ち、光の中を天使が舞い降りてくるようで実に神秘的。乗客から「イタリアの青の洞窟みたい。わざわざ行かなくていいね」との声も聞こえた。

 関係者によると、ユネスコ世界ジオパークに認定された伊豆半島は海底に沈む火山群だったが、フィリピン海プレートの北上に合わせて本州に衝突。そのとき隆起したのがジオサイトと呼ばれる堂ヶ島などの海岸線で、長い年月をかけて波に削られてできた海蝕洞の一つが天窓洞という。

 点在する島々もユニーク。干潮時になると砂州が生まれ、陸から島へ歩いて渡ることができるトンボロ現象で知られる三四郎島はその代表。手前から伝兵衛島、中ノ島、沖ノ瀬島、高島の4つからなる島で、見る角度によって3つか4つに見えることからその名前が付いたというが、伝兵衛島は象島とも呼ばれるように動物の象にそっくり。思わずほおが緩んだ。

 動物といえば堂ヶ島から北へ車で約10分。ガラスのテーマパーク「黄金崎(こがねざき)クリスタルパーク」の脇道を上って行く「黄金崎」も楽しい。夕陽で黄金色に染まる美しい崖で知られるが、対面の岸壁の上から見るとまるで馬の横顔。通称「馬ロック」と呼ばれ、「日本の奇岩百景」に認定。眼前には雄大な駿河湾、その向こうには富士山を望むことができ、立ち去りがたかった。

 馬の次は堂ヶ島方面に戻って車で約5分の大田子海岸。夕陽日本一を宣言する起点となった海岸で、ゴジラとライオンがいるのだ。この日はあいにくの曇天で日本一の夕陽には恵まれなかったが、正面に穴が開き「メガネッチョ」と呼ばれるゴジラに似た岩、右手に陸地から突き出した獅子の横顔のようなライオン岩が見える。

 一帯ではほかにも亀甲岩や蛇島などを見ることができ、まるで“海の動物園”。青の洞窟の本場にはない魅力だろう。

 ▽行かれる方へ 伊豆箱根鉄道修善寺駅からもバスがあり約1時間10分。遊覧船乗船料1300円(20分)。船乗り場向かいには「加山雄三ミュージアム」(入館料750円)も。問い合わせは堂ヶ島マリン=(電)0558(52)0013、西伊豆町観光協会=(電)0558(52)1268。

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