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【生島ヒロシ オヤジの処方箋】目のけいれん“鳩ぽっぽ”でまばたきチェック、早期発見

[ 2021年5月21日 12:00 ]

眼瞼けいれんチェックシート
Photo By スポニチ

 芸能界一、健康に詳しいアナウンサー生島ヒロシ(70)が、シニアに向けて元気に生きる方法を指南する連載「誰も教えてくれなかった“老いるショック”脱出術 オヤジの処方箋」。今回は「目のけいれん」についてです。重症になると、まぶたが開かなくなることも。そうなる前に、誰でも知っているあの童謡で、まばたきチェック!

 皆さん、こんにちは、生島ヒロシです。新型コロナウイルスの新規感染者は、相変わらず高止まり。自粛疲れも出ています。でも、気を緩めないようにしないと。自分ができる対策を、しっかりやっていきましょう。

 在宅時間が増えて、パソコンやスマホを使う時間も増加。周囲に「目の周りがピクピクする」と言う人がたくさんいます。実は私も。目のけいれんか、と心配してるんです。そこで、あまきクリニック(東京都港区)院長で眼科診療責任者の味木幸(あまき・さち)先生にお話をうかがいました。

 いわゆる「目のけいれん」には主に「眼瞼(がんけん)けいれん」と「眼瞼ミオキミア」の2つがあるそうです。「多くの人が“眼瞼けいれん”だと思っている、まぶたがピクピクする症状は“眼瞼ミオキミア”というものです」とのこと。通常片目で、上か下のどちらか一方のまぶたがけいれん。「目の周りの輪っか状の筋肉が、意思とは関係なくれん縮することで起きます。ストレスだったり、睡眠不足だったりと、体調不良のサインです。通常、数日から数週間で治まります」ということです。

 眼瞼けいれんは、名前のように目がピクピクする病気ではないそうです。「まぶしさを感じて目を開けているのがつらくなったり、目を開けていられず自然と閉じてしまうなどの症状が出る」そうです。さらに、両目に症状が出て、目をギュッと閉じるようなまばたきになる。「顔に水をかけられたとき、瞬間的に目をギュッと閉じるときのような、ああいうまばたき」なんですって。

 重症化すると、手を使わないと閉じたまぶたが開けられないようになるんだそうです。「機能的失明の状態です。外出先で何かにぶつかるなど危険な目に遭う可能性もあります」とのこと。眼瞼けいれん、という言葉のイメージとは、随分と違った症状が出ますね。これは注意しないと。

 自分が眼瞼けいれんかどうか、チェックシートで確認してみましょう。味木先生は「5つ以上、心当たりがあれば眼瞼けいれんの可能性があります」と話しています。

 もうひとつ、味木先生が眼瞼けいれんのチェック法を紹介してくれました。「ぽっぽっぽ 鳩ぽっぽ」で始まる童謡「鳩」に合わせて、まばたきする方法です。

 「ぽっ」で閉じて、「ぽっ」で閉じて、「ぽ」で閉じる。「鳩」で閉じて、「ぽっ」で閉じて、「ぽ」で閉じる。

 これがリズミカルにできれば、問題なし。逆に、うまくまぶたが閉じられず、グチャグチャした感じになってしまったら眼瞼けいれんの可能性が高い。味木先生はこれを診療にも取り入れているそうです。「眼瞼けいれんは治癒が望めません。早めに医師に相談してほしい」と呼び掛けています。

 では、眼瞼けいれんはどのように治療するのでしょう。一番多いのが目の周りに打つボトックス注射だそうです。美容医療で、しわを目立たなくするボトックス注射と同じもの。神経から、目が閉じる筋肉への指令をブロックする効果があるんですって。美容では、笑いじわができないようにするため表情筋の動きを抑える。同じですね。1回の注射で効果は3カ月ほど。その後も注射を打ち続ける必要があるそうです。

 目に不調を感じたとき、ホットタオルを当てたり、マッサージをしたりしますよね。私も目がピクピクしたときは、蒸しタオルやシャワーで温めます。よくなりますよ。でも味木先生によると「ホットタオルなどが効果があるのは眼瞼ミオキミア」とのこと。どうやら私は眼瞼ミオキミアのようです。妻も目の不調を訴えることがあるんですが、温めてもなかなかよくなりません。妻は眼瞼ミオキミアではないのかも。さっそく“鳩ぽっぽチェック”やってみます。

 味木先生は「眼瞼けいれんの原因は、はっきりとは分かっていませんが、脳の神経伝達異常と考えられています。60歳以上の高齢者に多く、老化が一因とも指摘されています」と解説。“老化は耳から”と言われますが、昔の人に比べると私たちは目を酷使しています。今回「機能的失明」なんて、ちょっと恐ろしい言葉も出てきました。異変を感じたら病院へ。コロナで受診控えしている場合ではありませんよ。

 ◆生島 ヒロシ(いくしま・ひろし)1950年(昭25)12月24日生まれ、宮城県出身の70歳。米カリフォルニア州立大ロングビーチ校ジャーナリズム科卒業後、76年にTBS入社。89年に退社し、生島企画室を設立。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(月~金曜前5・00)は、98年から続く長寿番組。名物コーナー「教えてドクター!病気が逃げてく健康習慣」に登場する名医たちとの親交から、芸能界きっての健康通。

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