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【だから元気!】みのもんた グイッとモーニング 朝酌ビール

[ 2021年10月8日 12:30 ]

<だから元気・みのもんた>元気のひけつは「朝のビール」と話すみのもんた(撮影・村上 大輔)
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 著名人に健康や元気の秘けつを語ってもらう企画「だから元気!」。今回はタレントのみのもんたさん(77)です。芸能界きっての酒豪で知られるみのさんらしく、元気の秘けつは晩酌ならぬ“朝酌”。ただ、そこには「好きだから」だけでは終わらない、深い思いが込められています。 (構成・鈴木 美香)

 皆さん、カンパ~イ!朝ビール、最高です!

 おやおや、そこのお嬢さん。「みのさん、また飲んじゃって~」って少々あきれ気味ですね。そうです。好きだから飲んでいます(笑い)。だけど、この「晩酌ならぬ朝酌」。僕なりの思いを込めているんですよ。

 実は僕、パーキンソン病を患っています。気付いたのは2年前。グラグラッと体が揺れた時があって病院へ行ったら「その目はパーキンソン病が始まっていますよ」って言われました。

 脳内の神経伝達物質ドーパミンを作る神経細胞が減る病気。体の動きがうまく調整できなくなって、初期症状では手足にしびれが出る人もいるけど、僕の場合は足がうまく前に出ない時があります。進行すると歩けなくなったり、寝たきりになったりする場合もある。原因不明の国の指定難病で完治が難しいって聞きました。

 最初は何でこんな病気に…って思ったけど、これを機に元気ってどんなことなのか改めて考えてみました。頭に浮かんできたのは、体のどこも悪くない=元気っていうのは違うんじゃないか?生きる気力がみなぎっていることを元気っていうんじゃないか?っていうこと。そして、パーキンソン病を乗り越えることはできないかもしれないけど、うまく付き合って人生を豊かにすることが元気につながるんじゃないかって思いに至りました。

 だから、僕は大好きな酒を飲むことに決めたんです。幸いアルコールのドクターストップはかかっていないですからね(笑い)。

 朝酌は毎日午前8時ごろ。主治医からリハビリのために1日4000歩を歩くように言われたので、起きてすぐに散歩します。そして、ひと汗かいてシャワーを浴びて自宅(神奈川・鎌倉)で富士山、江の島をながめながらグイッと1杯。今日も生きている!って実感します。ダイニングのそばには9年前に死んだ女房の遺骨があって僕を「またバカやってる」って見てると思うけど、明るく生きることが先に逝った人への供養。こうして一日の始まりに飲むことで気力が満ちていくのを感じています。

 おつまみにもこだわっているんですよ。女房が残してくれたぬか床でキュウリ、ニンジン、ナス、ダイコンを自分で漬けています。これがうまいんだよね!ニンジンは丸ごと漬けて、食べる時に初めて包丁を入れる。キュウリは長めに切って手で持ってバリバリッて食べます。発酵食品だから腸にもいいし、ビタミンB1やカリウムなどの栄養素がぬかに含まれているから野菜の栄養価もアップするそうです。

 こうやって心と体に効く朝を満喫してから出社。親父が創業した水道メーター製造・販売会社「ニッコク」の社長を昨年12月で退任して、現在の肩書は代表取締役会長です。昼間に到着して「みんな、やってる?」なんて社内を回ったりして(笑い)。

 テレビの仕事は昨年3月に若い人のテンポについていけなくなったなあって「秘密のケンミンSHOW」(日本テレビ系)を退いたけど、「今思えばあれもパーキンソン病の初期症状の一つだったのでは」って主治医に言われました。80歳になったら討論番組の司会がやりたいな。出演者はみんな年下になるから上から目線でものを言っちゃったりしてね(笑い)。

 とにかくこんなご時世は精神の健康が大事。何かしら喜びを見つけて、気持ちだけは明るく前を向いて生きていきたいですね。

 ◇みのもんた 本名・御法川法男(みのりかわ・のりお)1944年(昭19)8月22日生まれ、東京都出身の77歳。立大卒。67年、文化放送に入社し「セイ!ヤング」などを担当。79年にフリーに転身。TBS「みのもんたの朝ズバッ!」、日本テレビ「午後は〇〇おもいッきりテレビ」などで活躍。06年「1週間で最も長時間テレビの生放送に出演する司会者」としてギネス世界記録に認定された。

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