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【生島ヒロシ オヤジの処方箋】偏った噛み癖に注意!!食事は口全体を使って食べよう

[ 2019年10月26日 12:00 ]

生島ヒロシ
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 《顎関節症》芸能界一、健康に詳しいアナウンサー生島ヒロシ(68)が、シニアに向けて元気に生きる方法を指南する連載「誰も教えてくれなかった“老いるショック”脱出術 オヤジの処方箋」。今回は「顎(がく)関節症」です。口が開きにくくなったり、顎を動かすと痛みや雑音が出る病気。専門家は、全身の多くの不具合につながっていると指摘します。

 《首や腰にも痛みが》皆さん、こんにちは。生島ヒロシです。ラグビー日本代表の活躍、感動しましたね。リーチ・マイケル主将に稲垣啓太選手らFW陣。スクラムを組む姿を見ていると、あんなに歯を食いしばって歯や顎に支障が出ないのかと心配になってしまいました。今日はそんなお話。顎関節症です。もう40年の付き合いで、私が歯科医師界のレジェンドと慕う、日本歯科医療管理学会・日本歯科医学教育学会名誉会員で顎口腔(こうくう)機能整体研究フォーラムの加藤元彦先生にご意見をうかがってきました。加藤先生は88歳の現役医師なんですよ。

 一般的に顎関節症は、口を開けようとすると痛みが走ったり、顎を動かすとカクッという音が鳴ったりするもの。口が開きづらくなる人もいます。これは、顎関節の下顎頭の上でクッションの役割をしている繊維のかたまり「関節円板」がすり減ったりして起こるといわれています。

 ではなぜ関節円板はすり減るのか。加藤先生は「加齢も原因」と言いますが、なにより「噛(か)み癖」だそうです。

 食事をする時、無意識のうちに右側の歯だけで噛んだり、左側だけで噛んだりするものです。「片方だけ使っていると、次第にそちらの歯だけが倒れてくる」と加藤先生は指摘しています。それで左右の顎のバランスが崩れてくる。そうすると上顎と下顎、それぞれにある上顎神経、下顎神経から、運動能力と姿勢維持をつかさどる小脳への信号にばらつきが出てしまう。結果として姿勢が崩れ、首痛や腰痛などにつながるんですって。加藤先生は「頭部の重さは約5キロ。5キロの鉄アレイがバランス悪く首の上に乗っていると想像してください。グラグラして体全体のバランスも悪くなります」と話しています。

 《舌で左右振り分け》では、どうすればいいのでしょうか。「意識して口全体で食べ物を噛むようにする」ということです。重要になってくるのが「舌」。加藤先生は「舌は口の中の司令塔」と言います。入ってきた食べ物を、右へ左へ振り分ける仕事をしているんですって。人間は、無意識のうちに舌が噛み癖のある方向へ食べ物を運んでしまうそうです。噛み癖のある側の味蕾(みらい)の方が“おいしい味を覚えている”ということとも関係があるそうです。だから意識的に食べ物をいつもとは逆側に持っていって、逆側で噛むようにすることが必要なんですって。

 実は今回、一緒にお話を聞いていたスポニチの記者さんが加藤先生から「右側で噛みますよね」と指摘されたんです。「体の右側、どこか痛くありませんか?」と聞かれた記者さんは「右肩が痛いです。上がらないくらい」と答えたんです。口の中を見ると、やっぱり右側の歯が倒れ気味。さすがレジェンド。

 顎関節症が怖いのは、首痛を引き金に、全身の疾患への関与が疑われる点です。耳鳴り、難聴、ドライアイ、ドライマウス、過敏性腸症候群、うつ病、不眠症、慢性疲労症候群、自律神経失調症などなど。実際これらは噛み合わせや、顎のアンバランスを治療すると、首痛とともに症状が改善するということです。

 加藤先生ご自身が最高の実証例なんです。言葉は悪いですが。歯や口の中を常にチェックしていて、おかしいなと思ったら即修正。それで最近まで自転車で長距離ライドを楽しんでいたというんです。今でも鉄アレイでトレーニングしてスクワットも欠かしていないんですって。この前「生島さん、おなか出てますね」なんて言われちゃいました。

 「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という8020(ハチマルニイマル)運動は随分浸透してきました。もちろん歯のケアは大事です。でもそれだけでは健康的な生活が送れないと今回改めて確認できました。ほうれい線が片側だけ深くなったら、それも顎がアンバランスになったサインだそうです。まずは鏡を見て、口の中、顔をチェックしてみませんか?

 《試そう顎ストレッチ》加藤先生お勧めの顎関節症予防にもなる「顎ストレッチ」を試してみましょう。イラストの(1)から(4)へ順番に。私もやってますよ。「食事の前に3回くらい行ってから、噛む場所を意識して食べる」と加藤先生。プラスして両肩の上げ下げ、首を回すのもいいそうです。

 ◆生島 ヒロシ(いくしま・ひろし)1950年(昭25)12月24日生まれ、宮城県出身の68歳。米カリフォルニア州立大ロングビーチ校ジャーナリズム科卒業後、76年にTBS入社。89年に退社し、生島企画室を設立。TBSラジオ「生島ヒロシのおはよう定食・一直線」(月~金曜前5・00)は、98年から続く長寿番組。名物コーナー「教えてドクター!病気が逃げてく健康習慣」に登場する名医たちとの親交から、芸能界きっての健康通。

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