怪物を味わえる場所 大敵にもくじけない 洪水、コロナ禍…

[ 2021年2月25日 14:00 ]

ポンドには春を思わせる日差しが                               
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 【釣り日和】群馬県の赤城山麓。標高750メートルにある管理釣り場「黒保根渓流フィッシング」を訪れた。澄んだ水で自家養殖された魚たちは大型で美味。1匹を釣るためには中級レベル以上の技術が必要だが、難易度の高さも魅力になっている。(笠原 然朗)

 100キロ近い巨体、マスク越しの鋭い眼光。店主の新井裕貴さんだ。口の悪さも2年前に亡くなった先代、飯塚順夫さん譲り。頑固オヤジ街道まっしぐらだが、「腹はいいんだよ」とは常連評だ。

 昨年、コロナ禍に見舞われてから自らは一歩も山を下りず、お客さんには全員の検温、手指の消毒を課して営業を続けてきた。

 「コロナになんか負けていられないよ!」

 19年に台風などによる洪水で2度にわたって釣り場が損壊。ばく大な借金を抱えて再スタートした途端、立ちはだかったウイルスという大敵にもくじけることはない。

 4メートルごとに線を引いて隣との間隔を空けている周囲200メートルのルアー&フライポンドは、春を思わせる暖かい日差しで水面がきらきら光っていた。

 8人の釣り人の中でフライで74センチ、5・4キロのマイトサーモンを上げていたのは熊谷市の中里友之さん(67)だ。フライ歴は40年。過去に作家・開高健と一緒に釣ったことがある、というベテランのフライは自分で巻いたという「ラビットの毛のマラブー」。「ここは水がきれいで釣れる魚がおいしい」と1カ月に2~3回のペースで通っている。

 75センチ、6キロの3倍体スチールサーモンをルアーで釣ったのは藤岡市の広瀬隆児さん(43=会社員)。「釣れてびっくり」の大物の腹を裂いて2度びっくり。腹身にはびっしりと良質の脂が乗っていた。

 山の春も三寒四温。3月に入ると温かい日も多くなる。

 ◯…「三度目の正直」と話していたのは深谷市の金子秀樹さん(36=会社員)。訪れた過去2回はバラしのみ。55センチのマイトは念願の1匹だった。ルアーはスプーンの1・5グラム。「バレないように祈りながら巻きました」

 ◆春を先取り!スポニチ大物賞 3月6日から30日までマイト、スチールサーモン、イトウを対象に開催。イトウは90センチ超を放流予定。期間中に一番の大物を釣った人にはバリバスのラインなど豪華賞品が贈られる。詳細は店で確認を。

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