上段の構えでシロギス34匹 “食う間”つくるには竿立て垂直にシナイと!

[ 2021年7月24日 08:16 ]

「やっと来たよ」と岡本さんは一荷                               
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 【釣り日和】千葉・飯岡沖のシロギスが釣れている。美しい魚体と小気味よい引きは釣り人を魅了してやまない。飯岡・隆正丸で竿を出した。(笠原然朗)

 隆正丸の創業は1969年(昭44)で、シロギス釣りを始めたのは78年。つるして持つと尾が肘を叩くほど大きいことから「肘叩き」と呼ばれる大物が釣れることで人気が出た。そんな老舗の“看板魚”が今季は頭で“束(100匹)”超えするほど釣れている。

 平日、9人の釣り客を乗せて出船。芳野忠司船長が選んだのは飯岡沖の16メートルダチ。餌はジャリメと青イソメ。投げずに足元に仕掛けを落として様子を見る。食いが良ければすかさずシロギスが魚信を送ってくるはずだ。だが周りを見て“足元組”に当たりはない。ならば投げる。

 遠投して糸フケをとり、竿を垂直に立てて静止。剣道でいう「上段の構え」か。しばらく待って竿を下げながら巻き、段差を付けながら誘い上げて再び静止。魚が食う間を与える“静”の釣り。当たりが出た。

 川崎市の城川敦彦さん(70=介護職)は、「30年ぶりのシロギス釣り」とか。89歳になる先代の当主、芳野隆さんに「スピニングリールの使い方を教わりました」と久しぶりとなるキスの引きを楽しんだ。

 ハリがのまれることも多い魚だが、食いは浅い。ブルブルという当たりがあったら少し送り込むようにハリ掛かりさせるようにする。

 貴重な機会を捉え一荷で上げたのは茂原市の岡本照夫さん(63)。「毎週、隆正丸に来ています。キス、ハナダイ、ヤリイカなど何でも」という万能選手だ。

 前日来の雨で利根川から海水に濁りが入ったせいか、拾い釣りのもよう。5月に東京湾でキスを狙い、貧果に泣いた。その時隣席の釣り人が次々と当たりを出していたのが“上段”の釣りだった。それをまねした。

 「愚者はまぐれ当たりを自慢し、賢者はミスショットから多くを学ぶ」はスコットランドのことわざ…なんてね。34匹釣って竿頭になった。

 ◯…釣り歴50年以上の大ベテランは土浦市の滝本長満さん(80)。「潮が濁っているから下潮が暗いのだろうね…」と苦戦も、外道のムシガレイを釣り上げた。80歳になっても健康なのは「釣りのおかげ」なのだとか。

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