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【橋本マナミ 恍惚のグルメ】極上パフェ 濃厚フルーツと生クリームが芸術的合体

[ 2017年4月5日 12:00 ]

「フルーツパーラー ゴトー」のパフェで花も団子も満喫した橋本マナミ
Photo By スポニチ

 サクラ咲く季節になりました。「花より団子」といいますが、東京・隅田川の文字通りの名所・桜橋が近くにある浅草で、花も団子も満喫できるお店があるんです。創業71年の「フルーツパーラー ゴトー」では、元デザイナーのご主人が見た目にも味にも黄金比を作り出し、老若男女に満開の笑顔を引き出しています。

 江戸時代から続く隅田川の花見。江戸っ子気分で春の眺めを楽しんだ後、浅草らしい和風のアーケードを進むと、現代的なコンクリート打ちっ放しの店舗が見えてきます。ここが「フルーツパーラー ゴトー」。伝統の中から新しいものが生まれる予感が漂う、そんなたたずまいです。

 1946年(昭21)創業の老舗フルーツ店。3代目のご主人、後藤浩一さん(55)が約9年前から本格的に後を継ぎ、パフェを作ってから、行列が絶えない人気店になりました。

 カウンター前の厨房(ちゅうぼう)で後藤さんが丁寧にカットしたフルーツを1つずつグラスに盛っていくと一気にパッと花が咲く。思わず「まるでスイーツ界のお花見や〜」って叫んじゃいました。完成した一品は、どの角度から見ても美しくて芸術品みたい。假屋崎省吾さんの生け花を思い出します。

 日替わりの本日のフルーツパフェ(830円)は果物が必ず7種類。この日は青森・津軽産りんご、福岡産のイチゴ「あまおう」、フィリピン産スウィーティオバナナ、フロリダ産グレープフルーツ、フィリピン産のパイナップル「ゴールドパイン」、愛媛産キウイ、カリフォルニア産オレンジ。赤、オレンジ、黄色…。きれいな花びらみたいに見えます。

 後藤さんは以前、広告代理店のデザイン部門に勤務。「盛り付け方や色合いの配置はデザイナー時代の経験が役に立っていると思います」と話しています。本日のパフェもグラスに果物を何種類も飾って試した結果、7種類が一番ビジュアルが良かったそうです。芸術的パフェの完成にはグラフィックなどを手掛けた蓄積があったんです。

 どれから食べようか迷っちゃうけど大好きなバナナからいってみると、うわ〜濃い!甘みが詰まっていておいしい。これに生クリームを絡めてみると、バナナの甘さをさらに引き立てるのに驚きます。芳醇(ほうじゅん)な香りと甘さが前面に出ているあまおう、濃厚な味わいのキウイもそのまま食べてもおいしいし、これを生クリームと一緒に食べても抜群のコンビネーションに感激。果肉入りのアイスクリームもこれだけでも果実のうまみがギュッと入っているし、具材の果物と一緒に味わっても合うんです。パフェが生み出す極上の一体感がここにあります。

 すべてに通じるのが、秘められている黄金比。果物は仕入れから数日保管しておくなど食べ頃を見極めて提供し、自家製の生クリームや果肉入りアイスクリームは具材のフルーツの内容、味わいによって、生クリームの甘さを調整し、アイスに入れる果実やその分量を考えているそうです。

 本日のフルーツパフェのように一年を通じたメニューのほか、4種のいちごの食べ比べパフェ(1380円)のように季節ごとに変わるものがあります。高度経済成長期の昭和40年代に広まったと言われるパフェ。今も変化を遂げ、いろんな花を咲かせています。

 《ゴックン 季節のジュース、4月は清見オレンジ》フルーツパーラーならではのフレッシュジュースも季節によって替わります。出荷のピークが4月といわれる「清見オレンジの生絞りジュース」(720円)はさわやかで、甘みがしっかりしていておいしいです。また、ここでは、売り切れ必至の浅草の老舗人気パン店「ペリカン」のトースト=写真=が食べられるのも特長(1枚180円、2枚350円)。しっとりとモチモチした絶品のパンに、自家製ジャム(60円)を付けて食べるのは凄くぜいたくな気分になります。

 ◇フルーツパーラー ゴトー パフェは静岡産マスクメロンのパフェ(1230円)、フィリピン産のバナナチョコレートパフェ(720円)など4種類が一年を通じてのメニューで、ほかは季節ごとに替わり、常時計7〜9種類があります。東京都台東区浅草2の15の4。つくばエクスプレス浅草駅から徒歩3分。(電)03(3844)6988。営業は午前11時〜午後7時。水曜定休(その他に不定期休あり)。

 ◆橋本 マナミ(はしもと・まなみ)1984年(昭59)8月8日、山形県生まれの32歳。21日スタートのテレビ朝日連続ドラマ「女囚セブン」(金曜午後11・15)に出演する。1メートル68、B86・W60・H88。

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