円楽さん 法名に「円生」 生前墓を建て自身で決定 襲名したかった大名跡入れ

[ 2022年10月2日 05:06 ]

群馬・前橋市の釈迦尊寺住職、山崎奎一さん(左)と三遊亭円楽さん

 落語家の六代目三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名会泰通=あい・やすみち)さんの訃報から一夜明けた1日、生前に建てた墓がある群馬県前橋市の釈迦尊寺の山崎奎一住職(79)が「気配り、心配りのある人だった」としのんだ。45年来の交流があり、1日は円楽さんにプレゼントされた、おろしたてのチョッキ羽織を身につけて都内の自宅を弔問。「生前に写真でも撮って着たところを見せてあげればよかったけどね。きれいな顔してた」と話した。

 山崎さんは円楽さんの法名が「泰通圓生上座(たいつうえんしょうじょうざ)」と明かした。円楽さんは釈迦尊寺で得度(出家)しており、その際に本人が決めたという。襲名したいと宣言していた大名跡「円生(圓生)」を盛り込んだ。山崎さんは「法名なんかにして、なれなかったらどうすんだ」と話すと、円楽さんは「自分が頑張ればいいんだから、いいんだ」とこの名に決まった。「今頃師匠とかに“なんで円生なんだ”ってちゃかされてると思うけど、円楽は“調子乗っちゃった”って笑ってるんじゃないかな」とほほ笑んだ。あす3日から都内で営まれる家族葬でも、お経をあげる。この日、自宅には林家たい平(57)、元弟子の伊集院光(54)らが弔問に訪れた。

 ≪行きつけパン店の好物あんバター「味大事に守る」≫自宅近くの行きつけのパン店「ナカヤ」の中山光子さん(78)は「絶対に復帰してくれると思っていたのに」と肩を落とした。25年ほど前から週に1回ほど来店。日本テレビ「笑点」の収録時には、同店の「あんぱん」など数種類をメンバーに差し入れた。円楽さんのお気に入りは「あんバター」だったという。「これからも円楽さんが愛したこの味を大事にしていきたい」としのんだ。

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