バラダン放送2030回!半端な放送回をマジ祝い MC2人が語る民放にはない「ゆるさ」への愛と誇り

[ 2022年6月17日 10:00 ]

TOKYO MX「バラいろダンディ」のMCを務めるふかわりょう(右)と原田龍二
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 “バラダン”ことTOKYO MXの夜の情報番組「バラいろダンディ」(月~金曜後8・30)が17日、放送2030回を迎える。番組開始8年目を迎えた今年4月に初めて放送時間を繰り上げし、20時30分スタートとなった同番組。“2030”という数字にちなみ、MCを務めるふかわりょう(47)、原田龍二(51)がインタビューに応じ、番組への思いを打ち明けた。

 放送2030回。この中途半端な数字を、本気で祝おうとしている番組がある。それが「バラダン」だ。同番組は、ダンディーな大人が知っておくべき世の中の話題について議論する情報番組。古今東西枚挙にいとまがないワイドショーの中で、その存在感は一線を画す。

 この空気感を作り上げている“マエストロ”が、ふかわと原田だ。同局の情報番組「5時に夢中!」のMCから引き継ぐ形で、去年4月から同番組のMCを務めている二人。「5時に夢中!」と「バラダン」の違いについて、ふかわは「5時に夢中!のときはMCに徹してたところがあるんですけど、バラダンは“お友達と会話をする”という感覚。ソファーに座って出演者と並んでることもあって、MCでもあるけれど、出演者との距離感がない。そこがやっぱり大きいですね」という。「5時に夢中!では自分の考えを出してなかったんですけど、今は出せる」と同じ情報番組でも毛色は異なるという。

 金曜MCを務める原田も「回す必要ない気がしますよね。MCですけど、皆さんの一員みたいな、そんな気分」と話し、ふかわも「MCとコメンテーターの垣根が、5時に夢中!に比べるとなくなっている」と改めて同調した。

 番組コンセプトは「“東京に住む40代以上のお父さん”に向けて、年を重ねても健康で、色気ある、おしゃれでカッコいい男性になるための情報を伝える」だが、ふかわは「初耳」といい、原田も「ダンディの定義がいまひとつ分からずにやってます」という。

 MCがこのような調子では、番組のあり方はブレブレになってしまうのでは…。そんな記者の心配を、ふかわは「コンセプトはあくまでコンセプト」と一蹴。「曖昧な概念というか。なんか分かってそうで分からない湯加減がいい」と語ると、原田も「ある種の心地よいゆるさみたいなものが、このMX、バラダンの良さだと思うんで。そこはあんまりダンディを意識しない」と自らの思い描く「軸」を明かしてくれた。

 MCとしてではなく、いち出演者として番組を作り上げている2人。4月の時間変更に伴い、出演者の曜日変更やメンバー変更もあった。ふかわは「バラダンって、なんだかんだで売れっ子さん大集合なんですよ」と、梅沢富美男、小山慶一郎、杉村太蔵らキー局でも引っ張りだこの、そうそうたる顔触れを紹介。「20時半スタートということは、この世界の“御法度”である“裏被り”のリスクが高まるわけで、この二枠をいただくというのは、マネジャー陣からすると、はた迷惑なことこの上ないわけです」という。

 そんな豪華メンバーも、バラダンではリラックスした表情で素を打ち明けている印象だ。「気軽に来れるお店というか、肩ひじ張らずにリラックスして、なんかおしゃべりして帰るぐらいな。そんな感じですよね」と収録の様子を明かす。そんな空気感の中でも、知己に富む出演陣からの学びは計り知れないという。「皆さんと会話をして、凄く肥やしになるというか、栄養になりますね。知の栄養というんですかね」とコミュニケーションの中で自らを高めている。

 緩い空気感の中で、しっかり知るべき時事ネタを押さえ、「心」のためになる情報を視聴者に提供している。6月17日の2030回放送は、この中途半端な数字を祝おうという馬鹿馬鹿しい企画に、大真面目に取り組んでいる。ふかわは「わざわざ9チャンネルまでお越しになってもらっているので、キー局と同じ話題の事を取り上げるのであれば、同じ話題であっても、目線は、違う観点からお伝えしたい。わざわざ来たなりの“珍味”というか、ここでの料理を食べてもらいたい」と熱弁する。

 「僕はMXを踏み台にして、キー局に羽ばたきたかったんですけど、どうやらここで死ぬことになりそうです」と遠回しな“愛”を語る。原田も「死んでもいいって思わせてくれる番組ですよね」といい、ふかわはさらに「もうあのスタジオで死にたいなって思う。殉職したい」と番組への“最上級”の思いを口にした。殉職の覚悟で挑んでいるMC2人が番組愛を語る表情は、まさに“ダンディ”そのものだった。

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