藤井王将 自身を駒に例える「人間的には歩」

[ 2022年3月13日 05:30 ]

特急やくもで囲む会の地・島根を後にする藤井王将(撮影・西尾 大助)
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 藤井聡太王将(19)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が12日、島根県大田市の国民宿舎「さんべ荘」で開かれた「子供将棋の集い」に出席し、質問コーナーで自らを最も価値の低い駒「歩」に例えた。同市では渡辺明名人(37)=棋王含む2冠=に4連勝した本社主催・第71期ALSOK杯王将戦7番勝負第6局が予定され、前日は祝賀会に出席した。

 地元小学生21人が繰り広げた対局を視察後、生徒からの「自分を駒だとすると何?」との問い掛けに、「王や竜と強く言えればいいが自信はない。好きな駒は角で、使い方次第で大きな働きをする魅力があるが、人間的には歩」とした。

 棋力についても先月「(富士山の)森林限界の手前」と語っていた。王将戦を4連勝し、5冠目を獲得した翌日会見。今回、自身を「歩」とした意図を「伸びしろがあるということで」と語り、心技両面での成長への意欲を言葉にした形だ。

 大田市からの帰宅には、念願だった特急「やくも」を利用した。JR出雲市駅から岡山駅まで約3時間の行程に、24年度中に引退する381系を選択。山間部を走るため、カーブでも高速走行可能な「振り子方式」車両で知られた。定期運行する特急車両では本州で最も古い「国鉄型特急」を体験し、「アグレッシブな乗り心地でした。機会があればまた、乗ってみたい」と笑顔で語った。

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