辻仁成氏「死にたいと思ってもいいから、生きなさい」自身の思い告白

[ 2020年7月22日 16:09 ]

辻仁成氏
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 作家でミュージシャンの辻仁成氏(60)が22日までに自身のウェブマガジンとツイッターを更新。大切な人との死別や命の選択について自身の思いをつづった。

 18日に急逝した俳優・三浦春馬さん(享年30)の名前は出していないが、若く才能のある人物が自らの手で人生を終わらせたと聞いた時に感じる“人間の心”について「テレビなんかでたまに観ていた人が不意に他界すると、ものすごく寂しい気持ちになる。その人の意思で去っていった場合には残された人の心に小さな穴があく。人間には心がある」とツイート。

 ウェブマガジンでは「病気や事故ならばまだなんとか仕方ないと自分に言い聞かせることもできるかもしれないが、そうじゃない場合、何とかできなかったのか、という無力感が人々の心に巣食うことになる。そして、人々はこの死について考えるのだ」とつづった。

 辻氏は「大人のぼくでも何度か死にたいと思ったことがあった」と告白。「でも、そういう時、ぼくは自分に、『死にたいと思ってもいいから、生きなさい』とつぶやくようにしている」と自分自身に掛ける言葉を明かした。

 「長い人生の中で度々起こることだけど、解決策は『明日』に委ねることしかない。そういう時にはできるだけ身近な人を大事にいたわるのがいい。家族とか、友人とかとの関係をぎゅっと強くして、ぽっかりと空いた穴を少しずつ塞ぐのがいい。それが人間の心というものだ」と辻氏。

 命の選択について「亡くなられた方のことを思うと胸が痛む。でも、見ず知らずの人だけど、手を合わせ、ごめんね、とつぶやく。一方でそれは、生きなさい、とぽっかりと空いた心の穴へ向けて届ける、今を生きる自分の気持ちなのである」と自身の思いをつづった。

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