藤井七段、16日棋聖戦第4局 初挑戦初タイトルの“先輩”藤井九段は「生意気」のススメ

[ 2020年7月16日 05:30 ]

第91期棋聖戦5番勝負第4局 ( 2020年7月16日    大阪・関西将棋会館 )

藤井聡太七段
Photo By スポニチ

 将棋のダブルタイトル戦に挑戦中の藤井聡太七段(17)が16日、大阪・関西将棋会館で王手をかける第91期棋聖戦5番勝負第4局に臨む。渡辺明棋聖(36)=王将、棋王の3冠=に現在2勝1敗。平成以降34人が挑み、6人が成功したタイトル初挑戦をストレートで達成した同姓の藤井猛九段(49)は「多少生意気なくらいに」とアドバイス。19日の誕生日を前に、17歳での戴冠を求めた。

 札幌での王位戦第2局から中1日、藤井聡が本拠地・関西将棋会館で再び大一番を迎える。勝てば史上最年少17歳11カ月での初奪取となる。

 藤井猛はタイトル初挑戦の1998年、谷川浩司竜王から開幕4連勝でタイトルを奪った。その当時を「集中させてもらいますという雰囲気を4局貫いた。ずぶとくやった。多少生意気なところもあったかも」と回顧。藤井聡にも「不要なときには妥協せず(マスクを)外すべき。いい意味で勝負に集中して」と“生意気”スタイルを勧めた。

 対局者や記録係への配慮は当然だが、中継カメラに神経をすり減らすことなく、勝負どころではマスクをかなぐり捨てるくらいの姿勢が勝機をたぐり寄せるという考えだ。

 棋界の全8冠中、最多の3冠を保持する渡辺相手の初タイトル戦。強敵を抜きにしても、これまでの初挑戦の歴史は苦闘の歴史でもある。平成以降34人が初挑戦し、獲ったのは6人のみ。羽生善治九段や昨年度の王将戦挑戦者・広瀬章人八段らがいるが勝率はわずか18%。挑戦しても歴代最多99期獲得の羽生、連盟会長の佐藤康光九段ら“羽生世代”の分厚い壁にはね返されてきた。

 しかもストレート勝ちは藤井猛と一昨年、叡王戦での高見泰地七段だけ。ただ、同年タイトル戦へ昇格した叡王戦はトーナメントを共に勝ち上がった金井恒太六段との7番勝負。王者に挑んでストレート奪取したのは藤井猛1人と言える。

 「タイトル戦は初めてでしたが、番勝負は実は経験済みでした」。藤井猛は96年に一般棋戦・全日本プロトーナメントの決勝に進出し、5番勝負で全国を転戦。和服での対局も経験済みだった。自ら考案し、90年代に大流行した振り飛車の戦法「藤井システム」で谷川を圧倒する98年の竜王戦へつなげた。

 舞台を大阪へ移す第4局。「第5局までもつれ込むと流れが悪いし最終局は渡辺さんが強い。17歳で獲るのと18歳では印象も違います」。解説者としても名高い藤井猛は、藤井聡戦を担当することが多く、共演もある。会場では笑顔を絶やさず好印象を抱く同姓の後輩へ、17歳ラストチャンスをつかむよう促した。(筒崎 嘉一)

 ◆藤井 猛(ふじい・たけし)1970年(昭45)9月29日生まれ、群馬県沼田市出身の49歳。西村一義九段門下。86年、6級で入門し、91年四段昇段。96年に升田幸三賞を受賞。大駒を大胆に切り捨て、相手王に食らいつく棋風から「ガジガジ流」のニックネームがある。タイトル獲得は竜王3期。

続きを表示

この記事のフォト

「美脚」特集記事

「三浦春馬」特集記事

2020年7月16日のニュース