藤井新棋聖「最後まで勝てるかわからなかった」 史上最年少での初タイトルも「まだ実感がない」

[ 2020年7月16日 19:51 ]

棋聖位を制し史上最年少記録となるタイトルを獲得し笑顔を見せる藤井聡太新棋聖(撮影・後藤 正志)
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 将棋の第91期棋聖戦5番勝負第4局が16日、大阪市の関西将棋会館で行われ、藤井聡太七段(17)が渡辺明棋聖(36)に勝利。通算成績3勝1敗で17歳11カ月でのタイトル獲得となり、史上最年少戴冠の新記録を樹立した。

 19日に18歳を迎える藤井は1990年に屋敷伸之九段が作った18歳6カ月の最年少タイトル獲得の記録を更新。初タイトルについては「今はまだ実感がないというのが正直なところ」と語ったが「一つの結果が残せてうれしいです。責任ある立場になるので、より一層精進して行きたい」と誓った。

 終盤、一気に優位に進め、110手で勝利を物にした藤井七段だが「バランスの取り方が難しかった。途中で自信のない展開になった。玉の薄い形が続くので難しい将棋かなと思っていました。最後まで勝てるかわからなかった」と淡々と語り、この4番の将棋で印象に残ったところを聞かれた時も「(敗れた)第3局でこちらが気が付かない好守を多く指されて勉強になった」と謙虚に語った。

 8月4、5日に木村一基王位(47)に挑戦している王位戦7番勝負の第3局を控えているが、今度は「棋聖」として対局する。現在2連勝の藤井七段は「渡辺先生と5番勝負で対局して勉強になったところがあるので、今後に生かしていきたい」と誓っていた。

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