ツインズ・マエケン メジャーで最も打たれない男!初の日米ノーヒッターあと3人も「また狙いにいきたい」

[ 2020年8月20日 02:30 ]

インターリーグ   ツインズ4―3ブルワーズ ( 2020年8月18日    ミネアポリス )

ブルワーズ戦に先発したツインズの前田(AP)
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 ツインズの前田健太投手(32)が18日(日本時間19日)のブルワーズ戦で、9回先頭に初安打を許し、史上初の日米でのノーヒットノーラン達成はならなかった。3回1死から5回まで球団新記録となる8者連続三振を奪う快投も、救援陣が打たれ、8回0/3を1安打1失点で4勝目も逃した。それでも、1イニング当たりの走者数を示す「WHIP」は30球団トップの0・63となった。

 9回先頭。観客がいなくても快挙への期待感が本拠ターゲット・フィールドを支配する中、前田の投じたチェンジアップはわずかに中に入った。ソガードに拾われた打球は、中前へ落ちた。

 あと3人。少しだけ悔しい表情を見せ、マウンドを降りる。救援投手が3点差を追いつかれ4勝目も消えた。だが、12回サヨナラ勝ちの立役者は誰か全員が知っている。ロッコ・バルデリ監督は「彼は支配していた」と言った。前田は広島時代にもノーヒットノーランを達成しており、日米同時達成なら野茂英雄、岩隈久志以来となる日本投手3人目どころか、史上初の「日米達成」だった。それでもサヨナラ勝ちに「良い当たりではな かったので仕方ない安打だった」とスッキリした表情を浮かべた。

 3回のソガードから球団新記録の8者連続三振を含む12三振は全て空振りで奪った。「この球団に自分の名前が残ることができることは凄く誇りに思う」。この日も最速93マイル(約150キロ)の直球とチェンジアップ、スライダーなどを自在に操り、全115球中、空振りは26を数えた。

 フライボール革命でアッパースイングが主流となる中、投手はどう対抗するか。ツインズは今季「databricks(データブリックス)」社と組み、打者や投手のパフォーマンス予測から配球の参考にしている。米メディアもツ軍投手の好調の秘けつに挙げるが、前田の制球力の高さが相乗効果を生む。

 メジャーにおいて、投手の投球内容を示す指標として重要視される、1イニング当たりの走者数を示す「WHIP」は0・63で両リーグトップに立った。最も打たれない、走者を出さない投手が前田だ。メッツの右腕デグロムは18年に10勝、19年に11勝ながら、2年連続でサイ・ヤング賞に輝いた。近年は「WHIP」や防御率が重視される。コロナ禍の60試合制のシーズン。前田にも日本人初受賞のチャンスはある。

 初球ストライク率はメジャー5年目で最高の69・3%。攻めの投球に手応えがある。「また9回までいけることがあれば、狙いにいきたい」と語り「ファンに帽子を取って振るという憧れはある。いつかまたお客さんが入った時にやりたい」。その目は真剣だった。

 ▽WHIP(Walks plus Hits per Innings Pitched)被安打と与四球を投球回数で割った数値で、1イニング当たりに何人の走者を出したかを表す。防御率が投球結果を表すのに対し、投球内容を評価する数字で重視される。メジャーでは「1」を切る先発投手は超一流と言われる。昨季はサイ・ヤング賞を獲得したバーランダー(アストロズ)が0.80、デグロム(メッツ)が0.97。近代野球が始まった1900年以降では00年にマルティネス(当時レッドソックス)がマークした0.74が最高。ちなみに日本のプロ野球では今季、19日現在で菅野智之(巨人)の0.84がトップ。

 ≪12年4月に日本でノーヒットノーラン達成 半年前には9回1死で被安打≫前田は広島時代の12年4月6日DeNA戦(横浜)でノーヒットノーランを記録。11年10月25日のヤクルト戦(神宮)では9回1死まで無安打だったが、1死から初安打を許し、敗戦投手になった苦い経験も味わっている。日本選手の8者連続奪三振は19年9月17日のレッズ戦で記録したカブスのダルビッシュに並び最多タイ。9者連続はア・リーグ記録で、大リーグ記録はメッツのシーバーが70年にマークした10者連続。

 ▽広島時代の前田のノーヒットノーラン 6回2死から代打・内藤に与えた四球が最初の走者。8回2死で藤田(現楽天)の打ち損じの当たりが内野安打になりかけたが、梵の好プレーでしのいだ。開幕から7試合目での記録達成は2リーグ制以降では史上最速。当時プロ6年目の23歳は「野球人生で初めて。今までになくらい興奮している」と喜びを口にした。

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