赤星憲広氏 もったいない阪神・上本の二盗失敗 やるなら100%成功しないと

[ 2020年8月20日 05:45 ]

セ・リーグ   阪神0‐8巨人 ( 2020年8月19日    東京ドーム )

スポニチ評論家・赤星憲広氏

 【赤星憲広 視点】ガルシアが6回に岡本にソロ本塁打されてリードを3点に広げられて降板。より敗色濃厚となったことに加えて、初回に先制の左前打を放っている相手4番打者をさらに勢いづかせてしまったことがよくありません。

 7回には2番手の望月が坂本に適時二塁打、丸にも3ラン…。きょう20日に第3戦があることを考えれば、それまで眠っていた中心打者たちを目覚めさせてほしくなかった。何点差で負けても同じ1敗には違いありませんが、敗戦状況で登板する救援投手陣の役割も決して小さくはないのです。

 もちろん、最大の敗因は得点できないことにつきます。0―2の6回、先頭の上本が左前打で出塁も、次打者サンズの3球目に二盗に失敗しました。ずっと無得点が続いていたので普通に打っていって打者任せにするよりは、ベンチが動くのはいいと思います。大竹はシュートが武器なので併殺打も避けたい…。さまざまな思惑があっての盗塁死なのですが、まだ2点差、一発で同点です。走者を失うのはもったいなかった。しかも打順が中軸3、4、5番に回っていくので、スタートを切るならば100%成功しなければいけませんでしたし、例えばヒットエンドランなどの選択肢ならば、どうなっていたのでしょうか…。

 直近5試合の得点が0点、10点、2点、0点、そしてこの日が0点。時に大量得点するものの安定感がないのは、打線につながりを欠くからです。そういう意味で、上本が戻ってきて2安打したことは大きい。打線に、動きと、変化をもたらせます。日替わりだった2番に入ることで、近本と組む1、2番も機動力を使えますし、6番梅野までだった得点の期待値が、この日は中谷が7番に入って厚みが増した下位打線にまで膨らみます。

 タイガースは今回の巨人3連戦を重要と位置づけています。なので、打線は打って、援護して、3連敗だけは避けなければなりません。

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