苦節12年目 西武・中田、ブレずに「一生懸命」 息子の存在が励み

[ 2019年8月12日 14:00 ]

<西・楽>6回無死、中田が右前にプロ初安打を放つ(撮影・篠原岳夫)
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 西武・中田祥多捕手が8月8日に、12年目でプロ初安打を記録した。12年目での初安打は野手入団選手では最も遅い記録となった。

 「打った瞬間、ヒットや、と思った。恥ずかしさしかなかったけど、あのときは素直に嬉しかった。あれから、たくさんの人に連絡をいただいて、12年目でいろんな人に支えられてこられたんだ、と改めて実感した」

 しかし、初ヒットより嬉しかったのは、4年ぶりの1軍出場となった前日7日の楽天戦だった。「8番・捕手」で出場し、榎田、平井、マーティン、増田をリードし、4―3の接戦を制した。「自分が打つよりも、チームが勝つことのほうが嬉しい」。さらに「浅村を3球3振で打ち取ったのは、嬉しかった」と振り返る。4―3の8回2死一、三塁。逆転される可能性もある場面で、元同僚の浅村を3球三振に仕留め、ピンチをしのいだ。

 苦節12年。ここまでの道のりは「苦しかった」と言う。07年にドラフト6位で西武に入団も、故障の影響から11年オフには戦力外となり、育成選手の契約を結んだ。それでも「たくさんの方から連絡をもらった。銀さん(炭谷)もLINEをくれて、励ましてくれました」。その後も2軍生活が続いたが、引退は考えたことはない。「置かれている状況を考えて、変わりなくずっと一生懸命にやることだけはブレなかった」。今年の4月には突然、右目の病気を発症。それでも自分の出来ること、やるべきことをやってきた。

 一昨年、長男誕生をきっかけに、バットを自身のラッキーカラーのオレンジ色に変えた。そのバットでプロ初安打。長男はまだ、物心がついていないそうで残念がったが「自宅で西武戦を見ている時は、森の登場曲に合わせてダンスをしている」と笑う。いまは息子の存在も励みだ。「物心つくまでは、頑張りたい。自分の野球をしている姿を見せたい」。そして「これからもっとチームに貢献していきたいし、出させてもらう以上は全部勝ちたい。そこだけ」と、力強く誓った。(記者コラム・武本 万里絵) 

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