【ロッテ3位】鈴木大地 金メダリストにあやかった鉄壁内野手

[ 2011年10月27日 18:18 ]

鈴木大地(すずき・だいち) 内野手 22歳 東洋大 右投左打 1メートル76、74キロ

 派手さはないが、まとまりという意味では今ドラフトの中ではトップクラス内野手。鉄壁の守りだけでなく、東洋大野球部史上初の3年時から副主将を務め、4年は主将としてチームをまとめるリーダーシップの持ち主。将来的にはチームの精神的支柱にもなりうる存在として、ヤクルトの宮本慎也内野手のように貴重な選手だ。

 バットコントロールに長けており、シュアな打撃は実戦で実証済み。東都大学リーグでは通算3割6分3厘(11年春まで)をマークした。ただ、手先が器用なだけに、下半身が十分に使えていないのが残念。大学レベルの投手には十分対応できるが、プロの投手と対戦した時に厳しい内角球をさばけるかどうかは、これからの課題の1つ。選球眼ももう少し磨きたい。

 プロで今すぐ通用するのは守備。3年までは三塁、神奈川・桐蔭学園高と大学4年からは遊撃手として出場し、広い守備範囲と強肩をいかんなく発揮している。打球に対する勘も良く、その堅実さは安心してみていられる。将来的には二塁手を、という声もあるが十分対応できる期待を抱かせる。

 技術を超えて“持っている”選手でもある。大学入学以来、5度のリーグ優勝と日本一を4度経験。完全な負け試合でも土壇場で同点本塁打を2度打つなど、チャンスを引き寄せ、結果を出す力を持っている。こういう運は引き寄せられる選手とそうでない選手がいるだけに、それだけでも存在感はある。

 名前はあのソウル五輪の競泳金メダリスト、鈴木大地氏にあやかったもの。子どもの頃は恥ずかしくて好きではなかったが、「今は気に入っている」。名前の如く大きな仕事が出来る可能性を秘めた選手だ。

 ▼ロッテ・山下徳人スカウト「大学生ではNo.1の内野手。走攻守すべてにおいて魅力がある。即戦力候補」

 ▼在京球団スカウト「守備は買うが、バッティングと足はプロでは疑問符。ただ、素材はいいので、得意の守備から磨き、打撃に取り組めば楽しみな存在」

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2011年10月27日のニュース