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【旅ヂカラ漫遊記】ルーペでのぞく神秘の森 長野県白駒の池&なべくら高原

[ 2017年7月12日 12:00 ]

白駒の池の苔の森で、ルーペで苔を観察する女性。神秘的な世界が広がる
Photo By スポニチ

 女優・吉永小百合のJR東日本のCMが気になって、ロケ地の長野県佐久穂町、白駒の池に出掛けた。周辺のコケに覆われた森は実に神秘的で、急増中というコケガールならずとも魅了されそう。折しも県内では同社が信州デスティネーションキャンペーン(DC)を開催中で、人の動きも活発。流れに乗ってもう一つのCMロケ地にも足を延ばし、信州の夏を楽しんだ。

 「ルーペの向こうに小さな地球が広がっていた」。北陸新幹線佐久平駅からバスで1時間40分。小百合の言葉が印象的なCMを思い浮かべながら白駒の池遊歩道入り口から北八ケ岳の原生林の森に足を踏み入れると、そこには確かに別世界が広がっていた。

 生い茂る樹木の幹や枝、林床など見渡す限りの風景を覆い尽くすコケ群。近づいてよく見ると、杉の枝に似たセイタカスギゴケや樹幹に固まって付くカモジゴケなど、姿、形が違えば色も緑、青、黒といろいろ。小百合を思わせる二股状に分枝するヨシナガムチゴケまであり驚くばかりだ。

 それもそのはず、標高2100メートル以上では日本最大の天然湖、白駒の池(1周1・8キロ)周辺には日本蘚苔(せんたい)類学会が「日本の貴重なコケの森」に選んだ「苔(コケ)の森」が10カ所点在。コケ自体も国内にある1800種類中、485種類生育しているという。

 そんなコケを五感で感じながら白駒の池には通常の倍の30分ほどかかって到着。途中、ルーペでコケを観察するコケガールにも出会い、こちらも“コケボーイ”気分。湖もうれしそうにコバルト色に輝いていた。

 コケむす森に感動をもらった後は佐久平駅に戻り、新幹線を北上。飯山駅からバスで約40分のなべくら高原(飯山市)へ。こちらは小百合が森林セラピーを楽しむ、もう一つのCMのロケ地で、深緑の森に広がる樹齢100年以上のブナ原生林の中、ヨガやノルディックウオーキングなどが体験できるのだ。

 空に向かって真っすぐ伸びるブナ林、間から差す木漏れ日…その美しさに誘われヨガを体験してみたが、インストラクターの指導で手を組み片方の足で立ったり、腰を下ろして手を広げ上半身を回すなどしているうち不思議に体が軽くなって、ストレスが飛んでいくよう。「大きく息を吸い込んだら森と一つになれたような気がしました」。小百合の言葉をまた思い出してしまった。

 《最高時速70キロ、ジップスカイライド》信州の夏を満喫するならコレ!野沢温泉スキー場にオープンしたスポーツ公園の日本最長(652メートル)の「ジップスカイライド」(1回2000円、要予約)は大迫力。パラシュートの付いたシート型安全帯に腰を下ろし、標高差122メートル、最高地上高20メートルを最高時速70キロで一気に滑り降りるのだ。標高794メートルのスタート地点に立つと、ゴール地点ははるか下方。「5、4、3…」。係員の合図でスタート!いきなりの高速滑降に体が固まる。中間は速度が落ち着き、かなたの飯綱山、斑尾山など北信五岳に目を向ける余裕もあったが、最後はまた加速してゴール。緊張、恐怖を感じながらもそれ以上の爽快感が味わえる50秒間のアクティビティーだ。公園には全長500メートル、幅30メートルのサマーゲレンデや家族で遊べるナスキーパークも。飯山駅からバスで25分。(電)0269(85)2623。

 《日本酒プレゼント》佐久市には酒蔵が13軒あり、佐久平駅プラザ佐久ではDCの期間、日本酒39銘柄の試飲会を実施中。おちょこ(500円)を買えば味見した上で2種類を飲める。その中から亀の海特別純米(土屋酒造店)、勢起(せき)純米大吟醸(大澤酒造)、佐久の花純米大吟醸(佐久の花酒造)を各1人にプレゼント。はがきに住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記し、〒135―8517、東京都江東区越中島2の1の30、スポーツニッポン新聞社文化社会部「旅ヂカラプレゼント・長野」係へ。7月21日の消印まで有効。発送をもって発表に代えます。

 ▽行かれる方へ 車は上信越道佐久ICから国道141号利用。信州DCは9月まで。白駒の池、なべくら高原へは佐久平駅、飯山駅、東京からのお得なパックツアーも。問い合わせはJR東日本のHPか佐久穂町観光協会=(電)0267(88)3956、同高原・森の家=(電)0269(69)2888。

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