二木芳人教授 お盆の帰省「1日、2日前に検査を」など助言も 「悪い影響が出る可能性」指摘

[ 2022年8月4日 11:17 ]

東京・六本木のテレビ朝日社屋
Photo By スポニチ

 昭和大学医学部の二木芳人客員教授(感染症学)が4日、テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜前8・00)に出演。新型コロナウイルスの感染が拡大している中での帰省についてコメントした。

 松野博一官房長官はお盆の帰省について「重症化リスクの高い高齢者などの感染を減らすために、帰省などで高齢者と接する場合には事前の検査を受けていただくことや、高齢者やその同居家族については感染リスクの高い行動を控えていただくことも呼び掛けたい」としている。5日から18日までは全国の駅、空港、高速道路など117カ所に無料検査所が臨時に設置される。

 これについて二木氏は「こういうのは検査を積極的にして、安心安全のうえで帰るってことはいいんですけど」としながらも「こういうターミナルや空港でやると、そうしたら旅行に行く直前に検査をするという人も多いのではないかと。陰性ならいいんですけど、陽性になった場合に現場で随分お困りになるんじゃないかと。ですから是非旅行に行かれる直前ではなく、1日前、2日前に検査をしてですね、万全にしたうえで旅行準備をされるのがよろしいんじゃないかと思いますね」とアドバイスした。

 帰省をする際の注意点については「一つは自分で取れる対策としてワクチンと検査だと思いますね」と提言。「あとは基本的な感染対策、これを徹底するしかないと思うんですね。どうしても旅行をすること自体は悪くないんですけれども、旅行に出ますとその行程の中ですとか、行った先で日常とは違う行動パターンになりますので、どうしても感染対策は緩みがちです」とし、「そういうところを一つ一つもう一度振り返ってですね、感染対策の徹底。特にですねマスクとか、飲食の時に密にならないようにと、もう1つはこういう時期ですのでエアコン、かけて涼しい部屋でということになると換気が十分でないケースが多いですね。お店もそうだと思うんですね、ですからそういうところを、お店側も利用される方々も皆さんで気を付けていただくってことは非常に重要だと思います」と強調した。

 一方でお盆の帰省がその後の感染にどのような影響を及ぼすのかと聞かれると、「いいように作用するとは考えられないですね。悪い影響が出る可能性はある」とも語った二木氏。「ピークは今週、来週早々に迎えるかもしれませんけど、いわゆる重症者とか亡くなる方とか、医療に対する負担というのはその後1週間か2週間後に来ますから、ちょうどお盆の頃」とし、「でまたお盆の前後と言うのいろんなイベントがありますよね、夏の。そういったところで人がたくさん密集したり接触したりする機会が増えますので、これはかなり慎重にみておかないと、さらに感染に対して悪い影響を出さないとは限らないですね。仮にピークを迎えたとしても、その落ちっぷりがだらだらと遅くなるという可能性もありますね」と予想した。

 

続きを表示

2022年8月4日のニュース