これぞ阪神・岡田野球の真骨頂だ 佐藤輝が3点目を“足スト”ヒット1本で1点とコスパ抜群

[ 2023年5月18日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―1中日 ( 2023年5月17日    バンテリンD )

<中・神>6回、二盗を決めた佐藤輝はスライディングでユニホームを破く(撮影・大森 寛明)
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 阪神・佐藤輝の“足スト”から貴重な3点目が生まれた。2点優勢の6回、先頭打者で右前打を放つと、次打者・島田の初球にスタート。リーグ2位タイとなる今季4個目の盗塁を成功させ、瞬く間に得点圏の好機を演出した。

 「サインだったので思い切って走った。いいスタートが切れた」
 今季からグリーンライトではなく「盗塁はサイン」を徹底する岡田監督の期待に背番号8が一発で応えると、後続の打者も役割を果たした。続く島田は進塁打となる鋭い当たりの二ゴロ。梅野の四球を挟んで1死一、三塁から木浪は、きっちりとセンターへ犠飛を放って佐藤輝を迎え入れ、リードを3点に広げる1点をもぎ取った。

 単打1本に盗塁、進塁打、犠飛を効率よく絡めて得点。試合後、岡田監督も“コスパ”抜群の攻撃にホオを緩めた。「そうやなぁ。ヒット1本でおまえ、1点取れるんやからな。役割と言うか、走れ言うたら走って、進塁打打て言うたら進塁打打って、犠牲フライでなぁ。最低限て、そういうことやろ」

 中でも初球から“走れ”のサインを完璧に遂行した佐藤輝については「あれ(佐藤輝)が一番行けるよ。他、全然行かれへんかったやん。近本も中野もな。(盗塁のサインは)あれが一番、一発でいける。佐藤輝がなぁ」と目を細めた。

 長打の出にくい敵地での戦い方を徹底し、序盤は攻略に苦しんだ涌井から単打のみ5安打で3得点。「岡田野球」の神髄がにじむ1勝だった。(遠藤 礼)

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